Trend Micro Security

WORM_VB.DTH

2014年7月23日
 解析者: Vincent Martin Hermosura   

 別名:

W32/Sality.AR!tr (Fortinet), Worm.Win32.AutoRun (Ikarus), Virus:Win32/Sality.AN (Microsoft),W32/Pitin.worm (NAI), W32.Pitin.B (Norton), Virus.Win32.Sality.az (v) (Sunbelt), W32/Sality.AC (Antivir), Worm.Generic.376207 (Bitdefender)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 すべての論理ドライブ内に自身のコピーを作成, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 118784 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Windows\
CurrentVersion\Explorer\Advanced\
Folder\Hidden\NOHIDDEN
CheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Windows\
CurrentVersion\Explorer\Advanced\
Folder\Hidden\SHOWALL
CheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Windows\
CurrentVersion\Explorer\Advanced\
Folder\HideFileExt
UncheckedValue = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

感染活動

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

ShellExecute={random file name}
Shell\Auto\Command={random file name}
Shell=Auto

その他

ワームが自身の不正活動を実行するためには、以下のコンポーネントが必要になります。

  • {malware path}\thumbs .db


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_VB.DTH」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\NOHIDDEN
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = "2"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\HideFileExt
    • From: UncheckedValue = "1"
      To: UncheckedValue = "0"

手順 6

「WORM_VB.DTH」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
ShellExecute={random file name} 
Shell\Auto\Command={random file name}
Shell=Auto

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_VB.DTH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • {random file name} which is a copy of itself in physical and removable drives.


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