Trend Micro Security

WORM_UTOTI.VRU

2014年5月23日
 解析者: Mark Joseph Manahan   
 更新者 : Al Victor de Leon

 別名:

W32/AutoIt.CFO!tr (Fortinet) ,Trojan.Win32.AutoIt.cfo (Ikarus),W32/Autorun.worm.aapp (McAfee) ,Win32/Autoit.JW worm (Eset),Backdoor.Trojan (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 物理ドライブまたはリムーバブルドライブ経由による侵入, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 136,505 bytes
タイプ None
メモリ常駐 はい
発見日 2014年2月24日
ペイロード システム情報の収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • C:\Google\Autoit3.exe
  • C:\Google\Google.lnk
  • C:\Google\Windowsupdate.lnk
  • C:\Google\GoogleUpdate.lnk
  • %User Startup%\GoogleUpdate.lnk
  • %User Startup%\WindowsUpdate.lnk
  • {removable drive letter}:\Hot.lnk
  • {removable drive letter}:\Movies.lnk
  • {removable drive letter}:\My Games.lnk
  • {removable drive letter}:\My Pictuers.lnk
  • {removable drive letter}:\My Videos.lnk

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)

ワームは、以下のフォルダの属性をシステムフォルダおよび隠しフォルダに設定します。これにより、自身のコンポーネントの検出および削除を避けます。

  • C:\Google

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • googleupdate

自動実行方法

ワームは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Update = "C:\Google\Windowsupdate.lnk"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Update = "C:\Google\Windowsupdate.lnk"

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
JavaUpdate = "C:\Google\GoogleUpdate.lnk"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdopeUpdate = "C:\Google\GoogleUpdate.lnk"

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
NewJavaInstall = "C:\Google\AutoIt3.exe /AutoIt3ExecuteScript C:\Google\googleupdate.a3x"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdopeFlash = "C:\Google\AutoIt3.exe /AutoIt3ExecuteScript C:\Google\googleupdate.a3x"

他のシステム変更

ワームは、以下のファイルを削除します。

  • C:\Google\googleupdate.vbs

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Stop the malware process
  • Start the malware
  • Perform a shell command
  • Delete the current malware copy and execute updated copy
  • Display message box prompt
  • Access receive URL
  • Download file
  • Perform system shut down
  • Perform system restart
  • Log off current user session
  • Perform system standby

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}u.{BLOCKED}o.org:86

ワームは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Windows volume ID
  • Computer's network name
  • ID of the currently logged on user.
  • Country code
  • OS Version
  • Architecture type of the currently running Operating System
  • List of installed Anti Virus product

その他

ワームは、以下のプロセスの存在を確認します。

  • explorer.exe

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、感染コンピュータの位置情報を取得します。

  • http://www.geoplugin.net/json.gp


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.732.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年2月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.733.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年2月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_UTOTI.VRU」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Update = "C:\Google\Windowsupdate.lnk"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Update = "C:\Google\Windowsupdate.lnk"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • JavaUpdate = "C:\Google\GoogleUpdate.lnk"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AdopeUpdate = "C:\Google\GoogleUpdate.lnk"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • NewJavaInstall = "C:\Google\AutoIt3.exe /AutoIt3ExecuteScript C:\Google\googleupdate.a3x"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AdopeFlash = "C:\Google\AutoIt3.exe /AutoIt3ExecuteScript C:\Google\googleupdate.a3x"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = 0
      To: ShowSuperHidden = "1"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • C:\Google
  • %drive letter%:\Skypee
  • %User Startup%\GoogleUpdate.lnk
  • %User Startup%\WindowsUpdate.lnk
  • {removable drive letter}:\Hot.lnk
  • {removable drive letter}:\Movies.lnk
  • {removable drive letter}:\My Games.lnk
  • {removable drive letter}:\My Pictuers.lnk
  • {removable drive letter}:\My Videos.lnk

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_UTOTI.VRU」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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