Trend Micro Security

WORM_UTOTI.DD

2011年2月23日
 解析者: Roland Dela Paz   

 別名:

Symantec : W32.Harakit; Mcafee : [.au3]:W32/Autorun.worm.zf.gen

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Propagates via removable drives

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を追加します。 マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を変更します。

マルウェアは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。 マルウェアは、正規アプリケーションのものとよく似たアイコンを使用し、ユーザがクリックするように促します。


  詳細

ファイルサイズ 675,106 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年1月11日
ペイロード Connects to URLs/Ips

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\csrcs.exe
  • %System%\{numbers}.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、""C:\Windows\System""、Windows NT および 2000 の場合、""C:\WinNT\System32""、Windows XP および Server 2003 の場合、""C:\Windows\System32"" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\autorun.inf - autorun component
  • [DRIVE]:\xerfoj1 - empty file

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、""C:\Windows\System""、Windows NT および 2000 の場合、""C:\WinNT\System32""、Windows XP および Server 2003 の場合、""C:\Windows\System32"" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
csrcs = %System%\csrcs.exe

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = Explorer.exe csrcs.exe

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty

感染活動

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {random}.exe

マルウェアは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage codes}
[AuTOrUn
;{garbage codes}
open={random}.exe
;{garbage codes}
shell\open\Command={random}.exe
;{garbage codes}
shell\open\Default=1
;{garbage codes}

マルウェアは、正規アプリケーションのものとよく似たアイコンを使用し、ユーザがクリックするように促します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://www.whatismyip.com/

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}xh.dip.jp:38544/po.php - inaccessible as of this writing
  • http://{BLOCKED}xh.dip.jp:38544/limp.gif - contains garbage codes

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、最もよくダウンロードされるソフトウェアを確認します。

  • http://{BLOCKED}atebay.org/


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.760.06
VSAPI パターンリリース日: 2011年1月11日
VSAPI パターンリリース日: 1/11/2011 12:00:00 AM

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_UTOTI.DD」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. Windows 98/MEの場合、検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = Explorer.exe csrcs.exe
      To: Shell = Explorer.exe

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\DRM
    • amty

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • csrcs = %System%\csrcs.exe

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%System%\autorun.inf
[DRIVE]:\xerfoj1

手順 7

「WORM_UTOTI.DD」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
;{garbage codes}
[AuTOrUn
;{garbage codes}
open={random}.exe
;{garbage codes}
shell\open\Command={random}.exe
;{garbage codes}
shell\open\Default=1
;{garbage codes}

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_UTOTI.DD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。


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