Trend Micro Security

WORM_STRAT.MJ

2012年10月9日
 解析者: Mark Joseph Manahan   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

ワームは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

ワームは、また、スパム活動の過程で、メッセージを作成します。

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。この結果、ワームの不正活動が感染コンピュータ上で展開されることとなります。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE, DLL
ファイル圧縮 MEW
メモリ常駐 はい
発見日 2012年6月21日
ペイロード ファイルのダウンロード, 情報収集

侵入方法

ワームは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\tserv.exe - also detected as WORM_STRAT.MJ
  • %System%\MSJI449C14B7.DLL - also detected as WORM_STRAT.MJ
  • %System%\CMUT449C14B7.DLL - also detected as WORM_STRAT.MJ
  • %System%\HPZL449C14B7.EXE - also detected as WORM_STRAT.MJ
  • %Windows%\tserv.dll - also detected as WORM_STRAT.MJ
  • %System%\e1.dll - also detected as WORM_STRAT.MJ
  • %Windows%\tserv.wax - contains e-mail addresses obtained from infected machine
  • %Windows%\tserv.dat - non-malicious
  • %Windows%\tserv.z - non-malicious
  • {Malware Path}\{random number}.tmp - Garbage text opened by notepad to deceive the victim.

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • nod32krn
  • avginet
  • avgupsvc
  • kavsvc
  • upgrader
  • drwebupw
  • spiderml
  • autodown
  • kav
  • mcupdate
  • tbmon
  • wuauclt
  • wuauclt1
  • wupdmgr

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
tserv = "%Windows%\tserv.exe s"

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
AppInit_DLLs = "msji449c14b7.dll e1.dll"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{blank}」となります。)

感染活動

ワームは、以下の拡張子を持つファイルからEメールアドレスを収集します。

  • adb
  • asp
  • cfg
  • cgi
  • dbx
  • eml
  • htm
  • jsp
  • mbx
  • mdx
  • mht
  • mmf
  • msg
  • nch
  • ods
  • php
  • sht
  • stm
  • tbb
  • txt
  • uin
  • wab
  • wsh
  • xml

ワームは、メールを作成し、自身のスパム活動に利用します。

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://www4.{BLOCKED}njerinkas.com/chr/wtb/lt.exe

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %Temp%\~{random number}.tmp

(註:%Temp%は、<Windows Temporary フォルダ>のことで、標準設定では "C:\WINNT\Temp" または "C:\Windows\Temp" です。)

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。この結果、ワームの不正活動が感染コンピュータ上で展開されることとなります。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • Operating System Type
  • Operating System Version

情報収集

ワームは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • www3.{BLOCKED}njerinkas.com/cgi-bin/pr.cgi


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
VSAPI OPR パターンバージョン 9.229.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年7月2日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • tserv = "%Windows%\tserv.exe s"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows]
    • From: AppInit_DLLs = "msji449c14b7.dll e1.dll"
      To: AppInit_DLLs =   "{blank}" 

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\tserv.wax
  • %Windows%\tserv.da
  • %Windows%\tserv.z
  • {Malware Path}\{random number}.tmp
  • %Temp%\~{random number}.tmp

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_STRAT.MJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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