Trend Micro Security

WORM_SILLY.MBA

2012年10月9日
 解析者: Michael Cabel   
 更新者 : Kathleen Notario

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、レジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。


  詳細

ファイルサイズ 294,912 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年9月13日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のフォルダを追加します。

  • %Windows%\log
  • %Program Files%\Common Files\log

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\drive.ini
  • %User Temp%\xx12
  • %User Temp%\xx13
  • %User Temp%\xx14
  • %User Temp%\xx15
  • %User Temp%\xx16
  • %User Temp%\alldetails.txt
  • %Program Files%\Common Files\log\WINXP\{Random File Name}.cab.bak

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。. %Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\svchost.exe

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "%System%\userinit.exe,%Program Files%\Common Files\svchost.exe -s"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\userinit.exe,」となります。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "0x00000001 (1)"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\HideFileExt
UncheckedValue = "0x00000000 (0)"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.424.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年9月13日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

回復コンソールを使用して、WORM_SILLY.MBA として検出されるファイルを確認し、削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit = "%System%\userinit.exe,%Program Files%\Common Files\svchost.exe -s"
      To: Userinit = "%System%\userinit.exe,"

手順 4

以下の変更されたレジストリ値を VBScript を用いて修正します。

変更されたレジストリ値の修正:

  1. 「メモ帳」を起動します。
    » Windows 2000 および Windows XP、Windows Server 2003の場合、[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"notepad" と入力し、[OK]をクリックします。
    » Windows Vista および Windows 7の場合、[スタート]-[プログラムとファイルの検索]を選択し、"notepad" と入力し、[Enter]キーを押します。
    ※"notepad" は半角英数字で入力する必要があります。(大文字/小文字は区別されません)。
  2. 以下のスクリプトをコピーおよびペーストします。
  3. このファイルを "C:\RESTORE.VBS" として保存します。
  4. "C:\RESTORE.VBS" を実行します。
    » For Windows 2000, XP, and Server 2003 users, click Start>Run. In the Open input box, type C:\RESTORE.VBS then press Enter.
    » Windows 2000 および Windows XP、Windows Server 2003の場合、[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"C:\RESTORE.VBS" と入力し、[OK]をクリックします。
    » Windows Vista および Windows 7の場合、[スタート]-[プログラムとファイルの検索]を選択し、"C:\RESTORE.VBS" と入力し、[Enter]キーを押します。
    ※"notepad" は半角英数字で入力する必要があります。(大文字/小文字は区別されません)。

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\log
  • %Program Files%\Common Files\log

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\drive.ini
  • %User Temp%\xx12
  • %User Temp%\xx13
  • %User Temp%\xx14
  • %User Temp%\xx15
  • %User Temp%\xx16
  • %User Temp%\alldetails.txt

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_SILLY.MBA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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