Trend Micro Security

WORM_ROTINOM.HL

2016年10月19日
 解析者: Ryan Gardo   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, フラッシュドライブを介した感染活動

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

ワームは、レジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。


  詳細

ファイルサイズ 243976 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年10月17日
ペイロード システムのレジストリの変更, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のフォルダを追加します。

  • %Application Data%\Start
  • {Malware Path}\{Malware Filename}
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\dmc
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\tlsr
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\Rotinom
  • {Removable Drive Letter}\Usb 2.0 Driver
  • {Removable Drive Letter}\Usb 2.0 Driver\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320
  • {Removable Drive Letter}\Usb 2.0 Driver\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\dmc
  • {Removable Drive Letter}\Usb 2.0 Driver\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\tlsr

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\Start\update.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Shell Folders
Startup = "%AppDataLocal%\start"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%User Profile%\Start Menu\Programs\Startup"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
User Shell Folders
Startup = "%AppDataLocal%\start"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%User Profile%\Start Menu\Programs\Startup"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
VSAPI OPR パターンバージョン 12.842.02
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年10月17日
Outbreak Prevention Pattern (OPP)バージョン 12.843.00
Outbreak Prevention Pattern (OPP)リリース日 2016年11月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

「WORM_ROTINOM.HL」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = 2
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = 1
      To: 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = 0
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders
    • From: Startup = %User Profile%\Local Settings\Application Data\start
      To: %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\User Shell Folders
    • From: Startup = %User Profile%\Local Settings\Application Data\start
      To: %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Start
  • {Malware Path}\{Malware Filename}
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320
  • {Removable Drive Letter}\Usb 2.0 Driver

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_ROTINOM.HL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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