Trend Micro Security

WORM_RENOCIDE.GK

2013年8月8日
 解析者: Joie Salvio   

 別名:

Worm:Win32/Renocide (Microsoft), W32.Harakit (Symantec), Worm.Win32.AutoIt.qx (Kaspersky), Mal/Renocide-C Mal/Renocide-A (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを介して感染活動をします。その際、利用可能なネットワーク共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。


  詳細

ファイルサイズ 820,224 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年8月3日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System%\csrcs.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\autorun.inf
  • %System%\cftm.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKLM\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe csrcs.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

ワームは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKLM\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
csrcs = "%System%\csrcs.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
SuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty
dreg = {random data}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty
exp1 = {random data}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty
fix = {random data}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty
ilop = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty
regexp = {random data}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DRM\amty
eggol = "0"

感染活動

ワームは、ネットワーク共有フォルダを介して感染活動をします。その際、利用可能なネットワーク共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\{random filename}.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{random characters}
[AutoRun]
;{random characters}
open={random filename}.exe
;{random characters}
shell\open\Command={random filename}.exe
;{random characters}
shell\open\Default=1
;{random characters}
;{random characters}
shell\explore\Command={random filename}.exe
;{random characters}

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

ワームは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

ワームは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}y.{BLOCKED}q.com
  • {BLOCKED}s.{BLOCKED}p.jp:6854/pro.gif
  • www.{BLOCKED}yip.com
  • {BLOCKED}p.{BLOCKED}s.org
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.236:6854
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.238:4900
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.237:5200
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.236:88
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.238:5300
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.236:5100


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_RENOCIDE.GK」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "Explorer.exe csrcs.exe"
      To: Shell = "Explorer.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "2"
      To: Hidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: SuperHidden = "0"
      To: SuperHidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • csrcs = “%System%\csrcs.exe”

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\DRM\amty

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\cftm.exe

手順 8

「WORM_RENOCIDE.GK」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
;{random characters}
[AutoRun]
;{random characters}
open={random filename}.exe
;{random characters}
shell\open\Command={random filename}.exe
;{random characters}
shell\open\Default=1
;{random characters}
;{random characters}
shell\explore\Command={random filename}.exe
;{random characters}

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_RENOCIDE.GK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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