Trend Micro Security

WORM_PYBERTY.A

2015年7月20日
 解析者: Homer Pacag   

 別名:

Python/Liberpy.A (ESET); Python/Liberpy.A!worm (Fortinet);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 6,726,471 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2015年7月15日
ペイロード キー入力操作情報の記録

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\MSDcache\system\system.dll - This is log file that contains all mouse and keyboard activities of the user

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\_ctypes.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\_hashlib.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\_socket.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\_ssl.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\_win32sysloader.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\bz2.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\Crypto.Cipher._AES.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\mfc90.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\mfc90u.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\mfcm90.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\mfcm90u.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\Microsoft.VC90.CRT.manifest
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\Microsoft.VC90.MFC.manifest
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\msvcm90.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\msvcp90.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\msvcr90.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\pyexpat.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\pyHook._cpyHook.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\python27.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\pythoncom27.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\pywintypes27.dll
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\select.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\unicodedata.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\win32api.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\win32file.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\win32pipe.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\win32trace.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\win32ui.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\win32wnet.pyd
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\eggs\pyperclip-1.5.4-py2.7.egg
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\include\pyconfig.h
  • %User Temp%\{random char}\gen_py\__init__.py
  • %User Temp%\{random char}\gen_py\dicts.dat

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\MSDcache
  • %System Root%\MSDcache\system
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\eggs
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}\include
  • %User Temp%\{random char}
  • %User Temp%\{random char}\gen_py

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Liberty(Malware Version).exe = %System Root%\MSDcache\Liberty(Malware Version).exe

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {drive}:\MSDcache

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive}:\MSDcache\Liberty{Malware Version}.exe
  • {drive}:\MSDcache\Liberty1.0.bat - batch file that executes the malware
  • {drive}:\MSDcache\Liberty1.0.bat.lnk - shortcut for the batch file

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版をダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}ickupdate.ddns.net
  • http://{BLOCKED}pdate.{BLOCKED}s.net
  • http://{BLOCKED}pdate.{BLOCKED}s.net

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System Root%\MSDCache\Liberty{Malware Version}.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • Mouse click coordinates
  • Keyboard key press
  • Last window name clicked


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.794.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年7月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.795.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年7月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Liberty(Malware Version).exe = %System Root%\MSDcache\Liberty(Malware Version).exe

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\MSDcache
  • %User Temp%\_MEI{random numbers}
  • %User Temp%\{random char}
  • {drive}:\MSDcache

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_PYBERTY.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PYBERTY.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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