Trend Micro Security

WORM_PROLACO.AZ

2012年10月8日
 解析者: Michael Cabel   

 プラットフォーム:

Windows 98, ME, NT, 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 460,296 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年8月2日
ペイロード ファイルの作成

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\HPWuSchd8.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Application Data%\SystemProc\lsass.exe - detected as WORM_PROLACO.D
  • %Program Files%\Mozilla Firefox\extensions\{9CE11043-9A15-4207-A565-0C94C42D590D}\chrome\content\timer.xul - JS_DURSG.H

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。. %Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Program Files%\Mozilla Firefox\extensions\{9CE11043-9A15-4207-A565-0C94C42D590D}\install.rdf
  • %Program Files%\Mozilla Firefox\extensions\{9CE11043-9A15-4207-A565-0C94C42D590D}\chrome.manifest

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
HP Software Updater8 = %System%\HPWuSchd8.exe

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
havlett8 = 12

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
fucktard8 = 22

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\ERSvc
DeleteFlag = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
DeleteFlag = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\ERSvc
FailureActions = {HEX Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
FailureActions = {HEX Values}

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\ERSvc
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\HP8
=

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HP8
=

ワームは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\\HPWuSchd8.exe = %System%\HPWuSchd8.exe:*:Enabled:Explorer

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe
icon=%System Root%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe
shell\open\default=1

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.358.01
VSAPI パターンリリース日: 2010年8月2日
VSAPI パターンリリース日: 8/2/2010 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_PROLACO.AZ」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    WORM_PROLACO.D
    JS_DURSG.H

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • havlett8 = 12
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • fucktard8 = 22
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • HP Software Updater8 = %System%\HPWuSchd8.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ERSvc
    • DeleteFlag = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\HPWuSchd8.exe = %System%\HPWuSchd8.exe:*:Enabled:Explorer
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • DeleteFlag = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ERSvc
    • FailureActions = {HEX Values}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • FailureActions = {HEX Values}

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ERSvc
    • From: Start = 4
      To: 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = 4
      To: 2

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • HP8
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • HP8

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Program Files%\Mozilla Firefox\extensions\{9CE11043-9A15-4207-A565-0C94C42D590D}\install.rdf
%Program Files%\Mozilla Firefox\extensions\{9CE11043-9A15-4207-A565-0C94C42D590D}\chrome.manifest

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PROLACO.AZ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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