Trend Micro Security

WORM_PALEVO.SMS

2011年3月4日
 解析者: Kathleen Notario   
 更新者 : Karl Dominguez

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他の不正プログラムにより作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、リモートサイトから他の不正プログラムにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を追加します。

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 マルウェアは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

マルウェアは、特定のフラッド攻撃を用いて、感染コンピュータ上からサービス拒否(DoS)攻撃を実行します。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年3月1日

侵入方法

マルウェアは、他の不正プログラムにより作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、リモートサイトから以下の不正プログラムによりダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • WORM_KOLAB.SML

マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • http://b.{BLOCKED}4g.net/xxudv.exe

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • C:\RECYCLER\{SID}\acleaner.exe

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • C:\RECYCLER\{SID}\Desktop.ini

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • C:\RECYCLER\{SID}

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • fsmgr

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "C:\RECYCLER\{SID}\acleaner.exe"

感染活動

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

マルウェアは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

{garbage characters}
[AutoRun]
open=RECYCLER\{SID}\acleaner.exe
{garbage characters}
icon=%System Root%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\{SID}\acleaner.exe
{garbage characters}
shell\open\default=1
{garbage characters}

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

Denial of Service(DoS)攻撃

マルウェアは、以下のフラッド攻撃を用いて、感染コンピュータ上からサービス拒否(DoS)攻撃を実行します。:

  • SYN flooding

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://two.{BLOCKED}raoi.com/serv8.exe - detected as TROJ_FAKEAV.SM8
  • http://two.{BLOCKED}raoi.com/dq.exe - detected as TROJ_FAKEAV.SM8
  • http://two.{BLOCKED}raoi.com/ms.exe - detected as WORM_KOLAB.SML

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • hub3.{BLOCKED}12tgame.com
  • hub3.{BLOCKED}ss.net
  • hub3.{BLOCKED}me.com

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.868.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年3月3日

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsの検索機能([スタート] → [検索] → [ファイルとフォルダすべて] を選択)などを使用して、この「WORM_PALEVO.SMS」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_PALEVO.SMS」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = C:\RECYCLER\{SID}\acleaner.exe

手順 5

「WORM_PALEVO.SMS」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
{garbage characters}
[AutoRun]
open=RECYCLER\{SID}\acleaner.exe
{garbage characters}
icon=%System Root%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\{SID}\acleaner.exe
{garbage characters}
shell\open\default=1
{garbage characters}

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • C:\RECYCLER\{SID}

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.SMS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。


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