Trend Micro Security

WORM_PALEVO.QSI

2012年10月8日
 解析者: jont   
 更新者 : Cris Nowell Pantanilla

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 1,568,768 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年12月17日
ペイロード ファイルのダウンロード

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • C:\RECYCLER\S-1-5-21-5427444835-1907545215-394663684-4866\recycle.exe

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • C:\RECYCLER\S-1-5-21-5427444835-1907545215-394663684-4866

ワームは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

  • EXPLORER.EXE

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = C:\RECYCLER\S-1-5-21-5427444835-1907545215-394663684-4866\recycle.exe

感染活動

ワームは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク上で使用される以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • Ares
  • BearShare
  • iMesh
  • Shareaza
  • Kazaa
  • DC++
  • Emule
  • LimeWire

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

{garbage}
[autorun
;{garbage}
open=U3ROM/flyhigh.exe
;{garbage}
:jmp0
;{garbage}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
;{garbage}
:jmp3
;{garbage}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
;{garbage}
shelL\opeN\commanD=U3ROM/flyhigh.exe
;{garbage}
Shell\Explore\Command=U3ROM/flyhigh.exe
;{garbage}
useautoplay=1
;{garbage}
:GOTO NUL

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • P2P Propagation
  • Drive Infect
  • Flooding
  • Port Scanning
  • MSN Spread
  • Back Connect

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスして不正なファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}svc.com
  • {BLOCKED}windows.net
  • {BLOCKED}cureupdate.com


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.706.12
VSAPI パターンリリース日: 2010年12月17日
VSAPI パターンリリース日: 12/17/2010 12:00:00 AM

手順 1

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.QSI」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = C:\RECYCLER\S-1-5-21-5427444835-1907545215-394663684-4866\recycle.exe

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    C:\RECYCLER\S-1-5-21-5427444835-1907545215-394663684-4866

手順 5

「WORM_PALEVO.QSI」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
{garbage}
[autorun
;{garbage}
open=U3ROM/flyhigh.exe
;{garbage}
:jmp0
;{garbage}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
;{garbage}
:jmp3
;{garbage}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
;{garbage}
shelL\opeN\commanD=U3ROM/flyhigh.exe
;{garbage}
Shell\Explore\Command=U3ROM/flyhigh.exe
;{garbage}
useautoplay=1
;{garbage}
:GOTO NUL

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_PALEVO.QSI」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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