Trend Micro Security

WORM_PALEVO.ANC

2013年2月8日
 解析者: Mark Joseph Manahan   

 別名:

Trojan:Win32/Rimecud.A (Microsoft), P2P-Worm.Win32.Palevo.fzjf (Kasperksy), Troj/Rimecud-DG (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

使用ポート Port 11111 (Unassigned)
ファイルサイズ 124,416 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年1月25日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, 情報収集

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\{random}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • d|QX+10

ワームは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • svchost.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "%User Profile%\{random}.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • squirr

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Removable Drive}:\squirr\veroga.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
shell\open\command=squirr\veroga.exe
action=Open folder to view files using Windows Explorer
Shell\Open\Command=squirr\veroga.exe
shellexecute=squirr\veroga.exe
shell\explore\command=squirr\veroga.exe
icon=SHELL32.dll,4
open=squirr\veroga.exe
USEAUTOPLAY=1

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute arbitrary files
  • USB Spreader
  • Visit a URL / Display pop-up advertisements
  • MSN spreader
  • P2P Spreader
  • DDOS (TCP/UDP Flooding)
  • Retrieve Stored Browser Passwords
  • Update / Remove self

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}t.{BLOCKED}s.su
  • {BLOCKED}t.{BLOCKED}e.kz
  • {BLOCKED}a.{BLOCKED}e.com
  • {BLOCKED}a.{BLOCKED}sk.net
  • {BLOCKED}a.{BLOCKED}est.com

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • IP Address
  • Network Setting
  • Operation System
  • Admin Rights
  • Country
  • Port Used
  • Username / Hostname


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.680.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年1月25日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.681.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年1月26日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_PALEVO.ANC」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = "%User Profile%\{random}"

手順 4

「WORM_PALEVO.ANC」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • [autorun]
  • shell\open\command=squirr\veroga.exe
  • action=Open folder to view files using Windows Explorer
  • Shell\Open\Command=squirr\veroga.exe
  • shellexecute=squirr\veroga.exe
  • shell\explore\command=squirr\veroga.exe
  • icon=SHELL32.dll,4
  • open=squirr\veroga.exe
  • USEAUTOPLAY=1

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Removable Drive}:\squirr

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.ANC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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