Trend Micro Security

WORM_OTORUN.ED

2013年2月19日
 解析者: Erika Bianca Mendoza   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows, XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、Internet Explorer(IE)のウィンドウを非表示で開きます。

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

ワームは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにワームのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。


  詳細

ファイルサイズ 53,248 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2011年12月2日

侵入方法

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\Fonts\ielcq.dll
  • %Windows%\Fonts\swvwc.dll
  • %User Profile%\Local Settings\Temp~swv.tmp

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\SysAnti.exe

(註:%Program Files%フォルダは、Windows 2000、Server 2003、XP (32ビット)、通常 Vista (32ビット) および 7 (32ビット) の場合、通常 "C:\Program Files"、Windows XP (64ビット)、Vista (64ビット) および 7 (64ビット) の場合、通常 "C:\Program Files (x86)" です。)

ワームは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • svchost.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
SysAnti = "%Program Files%\Common Files\SysAnti.exe"

ワームは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swv
ImagePath = "%User Profile%\Local Settings\Temp~swv.tmp"

感染活動

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
Open=SysAnti.exe
Shell\Open=´ò¿ª(&O)
Shell\Open\Command=SysAnti.exe
Shell\Open\Default=1
Shell\Explore=×ÊÔ´¹ÜÀíÆ÷(&X)
Shell\Explore\Command=SysAnti.exe

バックドア活動

ワームは、IEのウィンドウを非表示で開きます。

ルートキット機能

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

ダウンロード活動

ワームは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}m.com.cn
  • www.{BLOCKED}51.net.cn

HOSTSファイルの改変

ワームは、ユーザが以下のWebサイトにアクセスできないように、システムのHOSTSファイルを改変します。

  • www.360.cn
  • www.360safe.cn
  • www.360safe.com
  • www.chinakv.com
  • www.rising.com.cn
  • rising.com.cn
  • dl.jiangmin.com
  • jiangmin.com
  • www.jiangmin.com
  • www.duba.net
  • www.eset.com.cn
  • www.nod32.com
  • shadu.duba.net
  • union.kingsoft.com
  • www.kaspersky.com.cn
  • kaspersky.com.cn
  • virustotal.com
  • virscan.org
  • www.virscan.org
  • www.kaspersky.com
  • www.cnnod32.cn
  • www.lanniao.org
  • www.nod32club.com
  • www.dswlab.com
  • bbs.sucop.com
  • www.virustotal.com
  • tool.ikaka.com
  • 360.qihoo.com
  • www.kafan.cn
  • bbs.kafan.cn


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 7.798.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年1月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_OTORUN.ED」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

セーフモードでの再起動後、以下のレジストリキーを削除してください。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\swv

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • SysAnti = %Program Files%\Common Files\SysAnti.exe

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\{application name}
    • Debugger = "ntsd -d"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\Fonts\ielcq.dll
  • %Windows%\Fonts\swvwc.dll
  • %User Profile%\Local Settings\Temp~swv.tmp

手順 7

「WORM_OTORUN.ED」として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

手順 8

「WORM_OTORUN.ED」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
Open=SysAnti.exe
Shell\Open=´ò¿ª(&O)
Shell\Open\Command=SysAnti.exe
Shell\Open\Default=1
Shell\Explore=×ÊÔ´¹ÜÀíÆ÷(&X)
Shell\Explore\Command=SysAnti.exe

手順 9

不正プログラム/グレイウェア/スパイウェアがHOSTSファイルに追加した文字列を削除します。

[ 詳細 ]
    127.0.0.1 www.360.cn
    127.0.0.1 www.360safe.cn
    127.0.0.1 www.360safe.com
    127.0.0.1 www.chinakv.com
    127.0.0.1 www.rising.com.cn
    127.0.0.1 rising.com.cn
    127.0.0.1 dl.jiangmin.com
    127.0.0.1 jiangmin.com
    127.0.0.1 www.jiangmin.com
    127.0.0.1 www.duba.net
    127.0.0.1 www.eset.com.cn
    127.0.0.1 www.nod32.com
    127.0.0.1 shadu.duba.net
    127.0.0.1 union.kingsoft.com
    127.0.0.1 www.kaspersky.com.cn
    127.0.0.1 kaspersky.com.cn
    127.0.0.1 virustotal.com
    127.0.0.1 virscan.org
    127.0.0.1 www.virscan.org
    127.0.0.1 www.kaspersky.com
    127.0.0.1 www.cnnod32.cn
    127.0.0.1 www.lanniao.org
    127.0.0.1 www.nod32club.com
    127.0.0.1 www.dswlab.com
    127.0.0.1 bbs.sucop.com
    127.0.0.1 www.virustotal.com
    127.0.0.1 tool.ikaka.com
    127.0.0.1 360.qihoo.com
    127.0.0.1 www.kafan.cn
    127.0.0.1 bbs.kafan.cn

手順 10

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_OTORUN.ED」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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