Trend Micro Security

WORM_MOONLIGH.AB

2015年2月9日

 別名:

Worm:Win32/Lightmoon.H (Microsoft); W32/MoonLight.worm (McAfee); W32.Lunalight@mm (Symantec); ERROR (Kaspersky); Mal/VB-F, Mal/VB-F (Sophos); Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt); Worm/VB.CLGV (AVG)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、レジストリキーおよびレジストリ値を追加し、セーフモード状態でも自身が実行されるようにします。これにより、感染コンピュータ上でこのワームが削除されるのを避けます。 ワームは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。


  詳細

ファイルサイズ 56,320 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年2月9日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
10 = "\l.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
0 = "\l.exe"

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "explorer.exe, \134.exe "

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
untukmu2\version

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
titta\version

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
msconfig.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
regedit.exe

ワームは、以下のレジストリキーおよびレジストリ値を追加し、セーフモード状態でも自身が実行されるようにします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
untukmu2\version
me = "4"

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
titta\version
me = "4"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
msconfig.exe
debugger = "\notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
regedit.exe
debugger = "\notepad.exe"

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
CabinetState
FullPath = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SharedAccess
Start = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\SuperHidden
UncheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\SafeBoot
AlternateShell = "l.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「cmd.exe」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\
Control\SafeBoot
AlternateShell = "l.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「cmd.exe」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = "1"

作成活動

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • \system\msvbvm60.dll
  • \msvbvm60.dll

このウイルス情報は、自動解析システムにより作成されました。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_MOONLIGH.AB」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

レジストリエディタおよびタスクマネージャ、フォルダオプションの機能を有効にします。

[ 詳細 ]
この手順により、このワームが無効にした他のアプリケーションまたはプログラムの機能も有効になります。

手順 4

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\untukmu2
    • version
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\titta
    • version
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies
    • System
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
    • msconfig.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
    • regedit.exe

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • 10 = "\l.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • 0 = "\l.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\untukmu2\version
    • me = "4"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\titta\version
    • me = "4"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • ShowSuperHidden = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\msconfig.exe
    • debugger = "\notepad.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\regedit.exe
    • debugger = "\notepad.exe"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\CabinetState
    • FullPath = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = "1"
      To: HideFileExt = ""1""
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "0"
      To: Hidden = ""2""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\SharedAccess
    • From: Start = "0"
      To: Start = ""2""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\SuperHidden
    • From: UncheckedValue = "0"
      To: UncheckedValue = ""1""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\SafeBoot
    • From: AlternateShell = "l.exe"
      To: AlternateShell = ""cmd.exe""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet002\Control\SafeBoot
    • From: AlternateShell = "l.exe"
      To: AlternateShell = ""cmd.exe""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "explorer.exe, \134.exe "
      To: Shell = ""Explorer.exe""

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • \system\msvbvm60.dll
  • \msvbvm60.dll

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_MOONLIGH.AB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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