Trend Micro Security

WORM_MALAS.C

2011年10月28日
 解析者: Marfel Tiamzon   

 別名:

Trojan:Win32/Malex.gen!E (Microsoft); P2P-Worm.Win32.Malas.c (Kaspersky); W32/Malas-G (Sophos); W32/Bindo.worm (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を追加します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 135,168 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2009年7月16日

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Autorun.inf
  • %Windows%\Tasks\At1.job
  • %Windows%\Tasks\At2.job
  • %Start Menu%\Programs\Startup\Office Update.lnk

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %Start Menu%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu "、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Windows\Start Menu" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu " です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\autoply.exe
  • %Windows%\Web\OfficeUpdate.exe
  • %User Profile%\userinit.exe
  • %User Temp%\svchost.exe
  • %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSshare.exe

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。. %User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。. %Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SoundMax = "%User Profile%\userinit.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
Nofolderoptions = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer
Nofolderoptions = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows NT\SystemRestore
DisableConfig = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows NT\SystemRestore
DisableSR = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
AtTaskMaxHours = "48"

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
NextAtJobId = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • autoply.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

autorun.inf
[autorun]
action=Open Drive
open=autoply.exe OPEN
icon=C:\windows\system32\shell32.dll,8
shell\open=Open
shell\open\Command=autoply.exe OPEN
shell\open\Default=1
shell\explore=Explore
shell\explore\Command=autoply.exe EXPLORE
shell\AutoPlay=AutoPlay
shell\AutoPlay\Command=autoply.exe OPEN

その他

ワームは、リムーバブルドライブに以下のショートカットファイルを作成し、リムーバブルドライブ内のワームのコピーに誘導します。

  • New Folder.lnk


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 7.250.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年7月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.251.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2009年7月16日

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_MALAS.C」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • Windows 98/MEの場合、検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SoundMax = "%User Profile%\userinit.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • Nofolderoptions = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer
    • Nofolderoptions = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows NT\SystemRestore
    • DisableConfig = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows NT\SystemRestore
    • DisableSR = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = "48"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "2"
      To: Hidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = "2"
      To: HideFileExt = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "2"
      To: ShowSuperHidden = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • From: NextAtJobId = "2"
      To: NextAtJobId = "1"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Autorun.inf
  • %Windows%\Tasks\At1.job
  • %Windows%\Tasks\At2.job
  • %Start Menu%\Programs\Startup\Office Update.lnk
  • {drive letter}\New Folder.lnk

手順 6

「WORM_MALAS.C」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
autorun.inf
[autorun]
action=Open Drive
open=autoply.exe OPEN
icon=C:\windows\system32\shell32.dll,8
shell\open=Open
shell\open\Command=autoply.exe OPEN
shell\open\Default=1
shell\explore=Explore
shell\explore\Command=autoply.exe EXPLORE
shell\AutoPlay=AutoPlay
shell\AutoPlay\Command=autoply.exe OPEN

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_MALAS.C」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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