Trend Micro Security

WORM_IRCBOT.TFT

2013年5月29日
 更新者 : Christopher Daniel So

 別名:

VirTool:Win32/Injector.gen!B (Microsoft); Backdoor.Win32.IRCBot.lav (Kaspersky); Backdoor.Win32.IRCBot.lav (Sunbelt); W32/IRCBot.LAV!tr (Fortinet); W32/MalwareF.GODO (FProt); Win32/IRCBot.AMC (NOD32); Bck/IRCBot.CPM (Panda); SScope.Backdoor.Lanman (VBA32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。 ワームは、ソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

ワーム マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した ワーム )を削除します。


  詳細

使用ポート TCP port 445 (Microsoft-DS)
ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2009年8月13日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\system\dllcache.exe

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System%\drivers\sysdrv32.sys - detected by Trend Micro as HKTL_TCPAGENT

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ワームは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したワーム)を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
netmon = "%Windows%\system\dllcache.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot\Minimal\
dllcache
(Default) = "Service"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot\Network\
dllcache
(Default) = "Service"

ワームは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%Windows%\system\dllcache.exe = "%Windows%\system\dllcache.exe:*:Microsoft Enabled"

感染活動

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
shellexecute=strongkey-rc1.3-build-208.exe
action=Open folder to view files
shell\default=Open
shell\default\command=strongkey-rc1.3-build-208.exe
shell=default

ワームは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

その他

ワーム は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した ワーム )を削除します。

ワームは、ランダムにIPアドレスを作成します。そしてTCPポート445番を利用し、作成したIPアドレスに接続しようとします。接続されると、ワームは、上記の脆弱性を利用するRPCリクエストを自身のコピーとともに送信します。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 6.366.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年8月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_IRCBOT.TFT」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%Windows%\system\dllcache.exe
%System%\drivers\sysdrv32.sys

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • netmon="%Windows%\system\dllcache.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Minimal\dllcache
    • (Default)="Service"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Network\dllcache
    • (Default)="Service"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %Windows%\system\dllcache.exe="%Windows%\system\dllcache.exe:*:Microsoft Enabled"

手順 6

「WORM_IRCBOT.TFT」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
shellexecute=strongkey-rc1.3-build-208.exe
action=Open folder to view files
shell\default=Open
shell\default\command=strongkey-rc1.3-build-208.exe
shell=default

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_IRCBOT.TFT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。


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