WORM_HUPIGON.RJ
TrojanDropper:Win32/Delfsnif.A (Microsoft); Backdoor.Win32.Hupigon.ahur (Kaspersky); W32.Versie.A (Symantec); Backdoor.Win32.Hupigon (Ikarus); Backdoor.Hupigon.AXRD (BitDefender); W32/Hupigon.AFH!tr.bdr (Fortinet); a variant of Win32/Hupigon (ESET-NOD32); Win32:Hupigon-FB [Trj] (Avast); BDS/Hupigon.Gen (Avira); BackDoor.Hupigon5.AVQA (AVG)
Windows
- マルウェアタイプ: ワーム
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。
ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ワームは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
ワーム マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した ワーム )を削除します。
詳細
侵入方法
ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %System%\_Server46.exe
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\Server46.exe
- {Drive Letter}:\Server46.exe
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)
ワームは、以下のファイルを作成します。
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\SgotoDel.bat ← used to delete initially executed copy - deleted afterwards
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\Beizhu.TXT ← log file
(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)
ワームは、以下のプロセスを追加します。
- calc.exe
- IEXPLORE.EXE
ワームは、以下のプロセスにコードを組み込みます。
- created calc.exe
- created IEXPLORE.EXE
自動実行方法
ワームは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
Type = "272"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
Start = "2"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
ImagePath = "%Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSINFO\Server46.exe"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
DisplayName = "Logical Disk Manger"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
ObjectName = "LocalSystem"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
Description = "Detects and monitors new hard disk drives and sends disk volume"
ワームは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dserver
他のシステム変更
ワームは、以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoDriveTypeAutoRun = "0"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「FF」となります。)
感染活動
ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。
- {Drive Letter}:\Server46.exe
ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。
上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。
[AutoRun]
open=Server46.exe
shellexecute=Server46.exe
shell\Auto\command=Server46.exe
バックドア活動
ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Logs keystroke
- Capture Video
- Record Audio
- Snapshot
- Manage Services
- Download and Execute files
- Create,Delete,Modify Files
- Terminate Process
- Perform Remote Shell
- Shutdown System
- Perform DDoS attack
- Change Desktop wallpaper
- Change Startpage or Homepage
- Disable Remote Desktop
- Delete npkcrypt.sys
- Drops URL link in custom Favorites
ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- http://www.{BLOCKED}e.com/ip.txt
ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
情報漏えい
ワームは、以下の情報を収集します。
- Computer Name
- Network Adapters
- CPU speed
- Memory Size
- OS version
- Service Packs
その他
ワーム は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した ワーム )を削除します。
その他
ワームが作成する以下のファイルは、最初に実行されたコピーを削除するために利用され、その後削除されます。
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\SgotoDel.bat
ワームが作成する以下のファイルは、ログファイルです。
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\Beizhu.TXT
ワームが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。
- キー入力操作情報の記録
- 動画のキャプチャ
- 音声の記録
- スナップショット
- サービスの管理
- ファイルのダウンロードおよび実行
- ファイルの作成、削除、変更
- プロセスの終了
- リモートシェルの実行
- コンピュータのシャットダウン
- 分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の実行
- デスクトップの壁紙の変更
- スタートページまたはホームページの変更
- リモートデスクトップの無効
- npkcrypt.sysの削除
- お気に入りにURLリンクを作成
ワームは、以下の情報を収集します。
- コンピュータ名
- ネットワークアダプター
- CPUの速度
- メモリのサイズ
- OSのバージョン
- サービスバック
ワームは、ルートキット機能を備えていません。
ワームは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
- dserver
- dserver
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\SgotoDel.bat
- %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\Beizhu.TXT
手順 6
「WORM_HUPIGON.RJ」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。
open=Server46.exe
shellexecute=Server46.exe
shell\Auto\command=Server46.exe
手順 7
変更されたレジストリ値を修正します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
- From: NoDriveTypeAutoRun = "0"
To: NoDriveTypeAutoRun = FF
- From: NoDriveTypeAutoRun = "0"
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_HUPIGON.RJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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