Trend Micro Security

WORM_HILGIL.SMRP

2015年4月16日
 解析者: Adrian Cofreros   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 286,720 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年3月7日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %All Users Profile%\Application Data\wmimgmt.exe
  • %All Users Profile%\wmimgmt.exe - if cant create the first one

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\DRM\Media\B13A4DC0.db -windows xp
  • %All Users Profile%\DRM\Media\line.dat - windows xp
  • %Temporary Internet Files%\drivers.p
  • %Temporary Internet Files%\tmp~ghi.log
  • %User Temp%\temp.vih
  • %System Root%\Users\Public\Documents\Media\9D26B837.db -windows 7

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %Temporary Internet Files%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Temporary Internet Files"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Microsoft\Windows\Temporary Internet Files" です。. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\Users\Public\Documents\Media -windows 7
  • %All Users Profile%\DRM\Media\

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
wmi32 = "%All Users Profile%\Application Data\wmimgmt.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
exefile
NeverShowExt = ""

HKEY_CLASSES_ROOT\exefile
NeverShowExt = ""

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\SuperHidden
UncheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {removable drive letter}:\RECYCLER

ワームは、ネットワークドライブ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {network drive letter}:\RECYCLER\wmimgmt.com

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\RECYCLER\wmimgmt.com

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

その他

ワームが作成する以下の自身のコピーは、"wmimgmt.exe" が作成されなかった場合に作成されます。

  • %All Users Profile%\wmimgmt.exe

ワームが作成する以下のファイルは、Windows XPの場合に作成されます。

  • %All Users Profile%\DRM\Media\B13A4DC0.db
  • %All Users Profile%\DRM\Media\line.dat

ワームが作成する以下のファイルは、Windows 7の場合に作成されます。

  • %System Root%\Users\Public\Documents\Media\9D26B837.db

ワームが作成する以下のフォルダは、Windows 7の場合に作成されます。

  • %System Root%\Users\Public\Documents\Media

ワームは、感染ドライブ(リムーバブルおよびネットワークドライブ)上で確認されたフォルダを非表示にし、そのフォルダ名を用いた自身のコピーを作成します。

  • {folder name}.exe

ワームは、ネットワークドライブに以下のフォルダを作成します。

  • {network drive letter}:\RECYCLER

ワームは、ネットワークおよびリムーバブルドライブ内に以下のファイルを作成します。

  • {network drive letter}:\RECYCLER\desktop.ini
  • {removable drive letter}:\RECYCLER\desktop.ini


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.648.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年3月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.649.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年3月8日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_HILGIL.SMRP」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • wmi32 = "%All Users Profile%\Application Data\wmimgmt.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\exefile
    • NeverShowExt = ""
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\exefile
    • NeverShowExt = ""

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\SuperHidden
    • From: UncheckedValue = "0"
      To: UncheckedValue = "1"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Users\Public\Documents\Media
  • %All Users Profile%\DRM\Media
  • {network drive letter}:\RECYCLER
  • {removable drive letter}:\RECYCLER

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Temporary Internet Files%\drivers.p
  • %Temporary Internet Files%\tmp~ghi.log
  • %User Temp%\temp.vih
  • {network drive letter}:\AuT

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_HILGIL.SMRP」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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