Trend Micro Security

WORM_HAMWEQ.AIJ

2015年9月7日
 解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

Worm:Win32/Hamweq.A (Microsoft); W32/Hamweq.worm.aj (McAfee); Backdoor.Hamweq.B (BitDefender); Trojan.Win32.Buzus.hizi (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, フラッシュドライブを介した感染活動

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

ワームは、特定のフラッド攻撃を用いて、感染コンピュータ上から「サービス拒否(DoS)攻撃」を実行します。


  詳細

ファイルサイズ 34,304 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年9月4日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini
  • {Drive Letter}:\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RESTORE
  • %System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • VrX-1+2_6

ワームは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-33CF-AAX5-35GX1C642122}
StubPath = "%System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Internet Security Services = "%System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {Drive Letter}:\RESTORE
  • {Drive Letter}:\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Drive Letter}:\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe
shell\open\default=1

バックドア活動

ワームは、以下のいずれかのIRCサーバに接続します。

  • {BLCOEKD}ghxxxxx.info

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute files
  • Perform flooding attacks

ただし、情報公開日現在、このサーバには接続できません。

Denial of Service(DoS)攻撃

ワームは、以下のフラッド攻撃を用いて、感染コンピュータ上からDoS攻撃を実行します。

  • UDP Flood
  • SYN Flood

その他

ワームは、自身のIRCサーバにアクセスする際に以下の認証情報を利用します。

  • PASS Virus
  • NICK VirUs-{random string 1}
  • USER {random string 2} "" "{random string 3}" :{random string 2}
  • JOIN #Weed# Virus

ワームが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。

  • ファイルのダウンロードおよび実行
  • フラッド攻撃の実行

ワームは、以下のフラッド攻撃を用いて、感染コンピュータ上からDoS攻撃を実行します。

  • UDP フラッド攻撃
  • TCP Syn フラッド攻撃

リムーバブルドライブを介して拡散することに成功すると、ワームは、サーバに以下のフォーマットでメッセージを送信します。

PRIVMSG #Weed.WSB# :0,1 ViroOo Own3d
0USB Driver 4 {Drive Letter}

ワームは、ルートキット機能を備えていません。

ワームは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-33CF-AAX5-35GX1C642122}
    • StubPath = "%System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Internet Security Services = "%System Root%\RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\RESTORE
  • {Drive Letter}:\RESTORE

手順 6

「WORM_HAMWEQ.AIJ」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
open=RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RESTORE\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Taquito.exe
shell\open\default=1

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_HAMWEQ.AIJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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