Trend Micro Security

WORM_GAMARUE.YYPL

2017年7月17日
 解析者: Michael Jay Villanueva   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、特定のレジストリ値を削除するため、アプリケーションやプログラムが正しく起動しなくなります。


  詳細

ファイルサイズ 94,700,770 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2017年6月24日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\ms{random}.exe

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %All User Profile%\ms{random number}.dat
  • %User Temp%\KB{8 random numbers}.exe
  • %User Temp%\cdo{random number}.dll

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • msiexec.exe

ワームは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • created "msiexec.exe"

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer\Run
{Random Numbers} = "%All Users Profile%\ms{random}.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
Load = ""

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows
{Random Numbers} = "{Encrypted Data}"

HKEY_CURRENT_USER\Keyboard Layout
1 = "{Encrypted Data}"

HKEY_CURRENT_USER\Keyboard Layout
2 = "{Encrypted Data}"

ワームは、以下のレジストリ値を削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
taskmgr.exe
Debugger = "taskmgr.exe"

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • yahoo.com
  • google.com
  • bing.com
  • update.microsoft.com
  • microsoft.com

マルウェアは、以下の「ネットワークタイムプロトコル(Network Time Protocol、NTP) 」サーバに接続します。

  • pool.ntp.org
  • africa.pool.ntp.org
  • oceania.pool.ntp.org
  • asia.pool.ntp.org
  • south-america.pool.ntp.org
  • north-america.pool.ntp.org
  • europe.pool.ntp.org

マルウェアは、仮想環境またはエミュレーションソフトウェア上で自身が実行されているかを確認します。その場合、無限にスリープを実行します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.498.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年6月27日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.499.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年6月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer\Run
    • {Random Numbers} = "%All Users Profile%\ms{random}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • Hidden = "2"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • ShowSuperHidden = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • Load = ""
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows
    • {Random Numbers} = "{Encrypted Data}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Keyboard Layout
    • 1 = "{Encrypted Data}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Keyboard Layout
    • 2 = "{Encrypted Data}"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%All User Profile%\ms{random}.exe
%All User Profile%\ms{random number}.dat
%User Temp%\KB{8 random numbers}.exe
%User Temp%\cdo{random number}.dll

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_GAMARUE.YYPL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\taskmgr.exe
    • Debugger = "taskmgr.exe"


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