Trend Micro Security

WORM_FANNY.AA

2015年2月21日
 解析者: Francis Xavier Antazo   
 別名:

TrojanDownloader:Win32/EqtonFanys.A!dha (MICROSOFT), Win32/Agent.OSW (NOD32), W32.Fanni (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 184,320 bytes
メモリ常駐 なし
発見日 2011年4月29日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System%\ECELP4.ACM (detected as TROJ_AGENT.IAAN)
  • %System%\shelldoc.dll (to be detected as TROJ_FANNY.AA)
  • %Windows%\msagent\AGENTCPD.DLL (to be detected as TROJ_FANNY.AB)

(註：%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\msupdate.exe (to be detected as TROJ_FANNY.AC)

(註：%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。.)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • rundll32.exe

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • RPCMutex
  • DirectMarketing

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\system\currentcontrolset\
control\MediaResources\acm\
ECELP4

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
MSNetMng

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\MediaResources\acm\
ECELP4
DevNode = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\MediaResources\acm\
ECELP4
Driver = "%System%\ECELP4.ACM"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\MediaResources\acm\
ECELP4
filter3 = "explorer#%System%\shelldoc.dll"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\MediaResources\acm\
ECELP4
filter2 = "winlogon#%Windows%\msagent\AGENTCPD.DLL"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSNetMng
Status = "{random values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSNetMng
COM = "{random values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSNetMng
Version = "{random values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSNetMng
Policy = "{random values}"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • (drive letter):\fanny.bmp

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • OS Version
  • Computer Name
  • User Name
  • List of Running Processes

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}supplystore.mooo.com/ads/QueryRecord200586_f2ahx.html

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.490.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年2月20日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\system\currentcontrolset\control\MediaResources\acm
    • ECELP4
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft
    • MSNetMng

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\msupdate.exe
  • %System%\ECELP4.ACM
  • %System%\shelldoc.dll
  • %Windows%\msagent\AGENTCPD.DLL
  • %System%\comhost.dll
  • %System%\mscorwin.dll

手順 5

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_FANNY.AA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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