Trend Micro Security

WORM_DORKBOT.SMD

2013年10月31日
 解析者: Jaime Benigno Reyes   

 別名:

Worm:Win32/Dorkbot.AM (Microsoft), Trojan-Ransom.Win32.Blocker.ayyh (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 フラッシュドライブを介した感染活動, 共有ネットワークフォルダを介した感染活動, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、実行後、自身を削除します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 105,472 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年5月1日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, ファイルの作成, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • {removable drive letter}:\snkb0ptz\Desktop.ini
  • {removable drive letter}:\{folder name}.lnk
  • {network drive letter}:\snkb0ptz\Desktop.ini
  • {network drive letter}:\{folder name}.lnk

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • {removable drive letter}:\snkb0ptz
  • {network drive letter}:\snkb0ptz

ワームは、実行後、自身を削除します。

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • snkb0ptz

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random}.exe = "%Application Data%\{random}.exe"

感染活動

ワームは、ネットワークドライブ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage characters}
{removable or network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe
;{garbage characters}
{removable or network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe
;{garbage characters}
{removable or network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe
;{garbage characters}

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Update itself
  • Join/Leave an IRC channel
  • Download other files
  • Perfrom Slowloris, UDP, and SYN flooding
  • Create processes

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}on.pl
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}b.pl
  • {BLOCKED}h.org
  • {BLOCKED}h.com
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}ws.su
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}adio.su
  • {BLOCKED}h.net
  • {BLOCKED}here.su
  • {BLOCKED}eat.su
  • {BLOCKED}s.{BLOCKED}i.su

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://{BLOCKED}e.com/dl/207669376/b3b53b9/168sh7e4a16.html
  • http://{BLOCKED}e.com/dl/207710970/f7f704a/00998re8g.html
  • http://{BLOCKED}e.com/dl/207739813/11b18e0/874wef89w4ef.html

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random}.exe - detected as WORM_DORKBOT.SME

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 9.889.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年5月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_DORKBOT.SMD」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

     
    • WORM_DORKBOT.SME

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_DORKBOT.SMD」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random}.exe = "%Application Data%\{random}.exe"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {removable drive letter}:\snkb0ptz
  • {network drive letter}:\snkb0ptz

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {removable drive letter}:\{folder name}.lnk
  • {network drive letter}:\{folder name}.lnk

手順 8

「WORM_DORKBOT.SMD」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • ;{garbage characters}
  • {removable or network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe
  • ;{garbage characters}
  • {removable or network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe
  • ;{garbage characters}
  • {removable or network drive letter}:\snkb0ptz\snkb0ptz.exe
  • ;{garbage characters}

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DORKBOT.SMD」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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