Trend Micro Security

WORM_DORKBOT.AEM

2014年4月24日
 解析者: Jimelle Monteser   

 別名:

Worm:Win32/Dorkbot.I (Microsoft), Worm.Win32.Ngrbot.yjj (Kaspersky), Worm.Win32.Dorkbot (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。


  詳細

ファイルサイズ 158,720 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年1月23日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • {Drive letter}:\{folder/file name}.lnk - if folder/file exists

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\Adobe\Reader_sl.exe
  • %Application Data%\c732100

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\Adobe
  • %User Temp%\c732100

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Adobe System Incorporated = "%User Temp%\Adobe\Reader_sl.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Drive letter}:\deAWxGU.exe

ダウンロード活動

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %Application Data%\{random digit}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • api.wipmania.com

ワームは、以下のWebサイトにアクセスして不正なファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.8.53/654211.exe
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.8.53/use.exe
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.8.53/bren.exe
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.8.53/vse.exe

ワームは、リムーバブルドライブ内の自身のコピーに誘導するショートカットファイル(拡張子LNK)も作成します。なお、作成したLNKファイル名には、リムーバブルドライブ内に存在するフォルダ名を使用し、ユーザに作成したLNKファイルをクリックさせようとします。リムーバブルドライブ内の自身のコピーに誘導するLNKファイルは、以下のファイル名を利用します。

  • <リムーバブルドライブ内で確認したランダムなフォルダ>\<ランダムな名前>.<ランダムな拡張子>

ワームが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • デスクトップのリモート操作/リモートアクセス
  • ファイルのダウンロードおよびアップロード
  • 自身の更新およびアップデート
  • 追加のプラグインのダウンロードおよび読み込み
    • ディスクを介した感染:<ホスト名>/files/010-update-vl0d3/dsp.psd
    • メッセンジャーを介した感染:<ホスト名>/files/010-update-vl0d3/msg.gsm
    • BackSock:<ホスト名>/files/010-update-vl0d3/Bot.dll
  • ネットワークトラフィックの転送
  • インターネット活動の監視

ワームが収集する情報は、以下のとおりです。

  • インストールされているアプリケーション
  • ディレクトリおよびファイルのリスト
  • ドライブに関する情報
  • ネットワークに関する情報
  • ユーザ名
  • コンピュータ名
  • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
  • ハードウェアに関する情報
  • 実行中のプロセス


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.558.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年1月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.559.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年1月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Adobe System Incorporated = "%User Temp%\Adobe\Reader_sl.exe"

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Adobe
  • %User Temp%\c732100

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random digit}.exe
  • {Drive letter}:\{folder/file name}.lnk

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DORKBOT.AEM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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