Trend Micro Security

WORM_DELF.QAY

2012年10月8日
 解析者: Kathleen Notario   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 129,024 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年5月27日

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\logo.scr
  • %System%\drivers\smss.exe
  • %System%\drivers\Cache\New.scr
  • %System%\drivers\Cache\Bckp.trj

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System%\drivers\Cache

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
NvCplDeamon = %System%\drivers\smss.exe

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
SCRNSAVE.EXE = %System%\logo.scr

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallDisableNotify = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer
NoFolderoptions = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\lanmanserver\Shares
!Film = {hex value}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\lanmanserver\Shares\
Security
!Film = {hex value}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DisableNotifications = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DoNotAllowExceptions = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
enableFirewall = 0

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
ScreenSaveTimeOut = 100

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
ScreenSaveActive = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ワームは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
open={malware file name}.scr
shell\Open\command={malware file name}.scr


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.202.10
VSAPI パターンリリース日: 2010年5月27日
VSAPI パターンリリース日: 5/27/2010 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_DELF.QAY」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • NvCplDeamon = %System%\drivers\smss.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • SCRNSAVE.EXE = %System%\logo.scr
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • FirewallOverride = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • FirewallDisableNotify = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer
    • NoFolderoptions = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\lanmanserver\Shares
    • !Film = {hex value}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\lanmanserver\Shares\Security
    • !Film = {hex value}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • DisableNotifications = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • DoNotAllowExceptions = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • enableFirewall = 0

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • From: ScreenSaveTimeOut = 100
      To: 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • From: ScreenSaveActive = 1
      To: 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = 0
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = 1
      To: 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = 0
      To: 1

手順 5

削除されたレジストリキーを修正します。

  1. レジストリエディタの左側のパネルにある以下のキーをダブルクリックします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE>SYSTEM>CurrentControlSet>
    Control>SafeBoot>Minimal
  2. 上記キーのフォルダ[Minimal]上で右クリックし、[新規]-[キー]を選択します。新規作成するキー名に、以下の値を入力します。
    {4D36E967-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}
  3. 新規で作成したキーの値の名前上で右クリックし、[修正]を選択します。[値のデータ]欄に下記を入力します。
    DiskDrive
  4. 次に、レジストリエディタの左側のパネルにある以下のキーをダブルクリックします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE>SYSTEM>CurrentControlSet>
    Control>SafeBoot>Network
  5. 上記キーのフォルダ[Network]上で右クリックし、[新規]-[キー]を選択します。新規作成するキー名に、以下の値を入力します。
    {4D36E967-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}
  6. 新規で作成したキーの値の名前上で右クリックし、[修正]を選択します。[値のデータ]欄に下記を入力します。
    DiskDrive
  7. レジストリエディタを閉じます。

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\drivers\Cache

手順 7

「WORM_DELF.QAY」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
open={malware file name}.scr
shell\Open\command={malware file name}.scr

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_DELF.QAY」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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