Trend Micro Security

WORM_COPYKAT.B

2016年11月29日
 解析者: Byron Jon Gelera   

 別名:

Trojan.Win32.Vilsel.bozg (Kaspersky); Worm:Win32/VB.VX (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を追加します。


  詳細

ファイルサイズ 331,776 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年11月14日
ペイロード ファイルの作成, システムのレジストリの変更

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Startup%\Angel2.exe
  • %System Root%\window.exe
  • {Removable Drive Letter}:\Angel2.exe
  • %User Profile%\Documents\MyDocuments.exe
  • %Favorites%\Fonts.exe
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\Recent\Recycle Bin.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.. %System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %Favorites%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Favorites"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Favorites" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
gpmce = \Angel2.exe

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
gpmce = \Angel2.exe

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
search page = www.booble.com

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
start page = "www.gpmce.net"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFolderOptions = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
DisableThumbnailCache = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
system
DisableTaskMgr = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
system
DisableRegistryTools = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\
Microsoft\Windows\System
disableCMD = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}
LocalizedString = "@%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,-8964"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{645FF040-5081-101B-9F08-00AA002F954E}
LocalizedString = "@%SystemRoot%\system32\shell32.dll,-9216"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\DefaultIcon
(Default) = "%SystemRoot%\System32\shell32.dll,31"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{645FF040-5081-101B-9F08-00AA002F954E}\DefaultIcon
(Default) = "%SystemRoot%\Explorer.exe,0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{645FF040-5081-101B-9F08-00AA002F954E}\DefaultIcon
full = "%SystemRoot%\Explorer.exe,0"

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内でフォルダを検索し、検索したフォルダ内に "<フォルダ名>.EXE" として自身のコピーを作成します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 12.928.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年11月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.929.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年11月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下の変更されたレジストリ値を VBScript を用いて修正します。

変更されたレジストリ値の修正:

  1. メモ帳などのテキストエディタを開きます。
    • Windows 2000、 XP および Server 2003 の場合:
      [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、notepad と入力し、[OK]をクリックします。
    • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
      [スタート]をクリックし、[プログラムとファイルの検索]に notepad と入力し、Enter を押します。
    • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
      画面の左下隅を右クリックし、[実行]を選択します。入力欄にnotepad と入力し、Enter を押します。
      notepad は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
  2. 以下のスクリプトをコピーおよびペーストします。
  3. このファイルを "C:\RESTORE.VBS" として保存します。
  4. "C:\RESTORE.VBS" を実行します。
    • Windows 2000、Windows XP および Server 2003の場合:
      [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"C:\RESTORE.VBS" と入力し、[OK]をクリックします。
    • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
      [スタート]-[プログラムとファイルの検索]を選択し、"C:\RESTORE.VBS" と入力し、[Enter]キーを押します。
      ※"notepad" は半角英数字で入力する必要があります。(大文字/小文字は区別されません)。
    • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
      画面の左下隅を右クリックし、[実行]を選択します。入力欄にC:\RESTORE.VBS と入力し、Enter を押します。

手順 5

以下のレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • gpmce = \Angel2.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • gpmce = \Angel2.exe

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: start page = "www.gpmce.net"
      To: start page = {user defined}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: search page = "www.booble.com"
      To: search page = {user defined}

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_COPYKAT.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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