Trend Micro Security

WORM_BRONTOK.WBK

2014年6月26日
 解析者: Al Victor de Leon   

 別名:

Worm:Win32/Brontok.FFV (Microsoft), HEUR:Trojan.Win32.Generic (Kaspersky), W32.SillyFDC (Symantec), I-Worm/Brontok.AC (AVG), W32/Brontok-CJ (Sophos), W32/IRCBot.PBR!tr (Fortinet), Win32/VB.NJG worm (Nod32), W32/Brontok.EX.worm (Panda), Backdoor.Win32.IRCBot.pbr (v) (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 物理ドライブまたはリムーバブルドライブ経由による侵入, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、特定のレジストリ値を追加し、特定のファイル形式のファイルの実行を阻止します。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。


  詳細

ファイルサイズ 40,960 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年6月26日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Drive%\(Read Me)Pendekar Blank.txt

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System Drive%\msvbvm60.dll
  • %System%\dllchache\msvbvm60.dll
  • %System%\dllcache\msvbvm60.dll

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Drive%\AUT0EXEC.BAT
  • %System%\M5VBVM60.EXE
  • %System%\rund1132.exe
  • %System%\dllchache.exe
  • %System%\dllcache\Regedit32.com
  • %System%\dllcache\Shell32.com
  • %System%\dllchache\Unoccupied.reg
  • %System%\dllchache\Zero.txt
  • %System%\dllchache\Blank.doc
  • %System%\dllchache\Empty.jpg
  • %System%\dllchache\Hole.zip
  • %Windows%\system32.exe

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System%\dllchache

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Secure64 = "%System%\dllcache\Regedit32.com StartUp"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Secure32 = "%System%\dllcache\Shell32.com StartUp"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Blank AntiViri = "%System Root%\AUT0EXEC.BAT StartUp"

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "%System%\userinit.exe, "%System%\M5VBVM60.EXE StartUp""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%System%\userinit.exe,"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を変更して自身のセーフモードでの実行を可能にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot
AlternateShell = "%System Root%\AUT0EXEC.BAT StartUp"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"cmd.exe"」となります。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
CabinetState
FullPath = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、特定のファイル形式のファイルの実行を阻止します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
comfile\shell\open\
command
(default) = "%System%\rund1132.exe %1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""%1" %*"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
txtfile\shell\open\
command
(default) = "%System%\rund1132.exe %1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%System%\NOTEPAD.EXE %1"」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

作成活動

ワームは、作成したファイルの属性を以下のように設定します。

  • Read Only
  • Hidden
  • System


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.868.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年6月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.869.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年6月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_BRONTOK.WBK」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Secure64 = "%System%\dllcache\Regedit32.com StartUp"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Secure32 = "%System%\dllcache\Shell32.com StartUp"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Blank AntiViri = "%System Root%\AUT0EXEC.BAT StartUp"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot
    • From: AlternateShell = "%System Root%\AUT0EXEC.BAT StartUp"
      To: AlternateShell = "cmd.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit = "%System%\userinit.exe, "%System%%\M5VBVM60.EXE StartUp""
      To: Userinit = "%System%\userinit.exe,"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = "1"
      To: HideFileExt = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\CabinetState
    • From: FullPath = "1"
      To: FullPath = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\comfile\shell\open\command
    • From: (default) = "%System%\rund1132.exe %1"
      To: (default) = ""%1" %*"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\txtfile\shell\open\command
    • From: (default) = "%System%\rund1132.exe %1"
      To: (default) = "%System%\NOTEPAD.EXE %1"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\dllchache

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Drive%\AUT0EXEC.BAT
  • %System%\M5VBVM60.EXE
  • %System%\rund1132.exe
  • %System%\dllchache.exe
  • %System%\dllcache\Regedit32.com
  • %Windows%\system32.exe
  • %System Drive%\msvbvm60.dll
  • %System%\dllchache\msvbvm60.dll
  • %System%\dllcache\msvbvm60.dll
  • %System Drive%\(Read Me)Pendekar Blank.txt

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_BRONTOK.WBK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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