Trend Micro Security

WORM_AUTORUN.YZB

2012年10月8日
 解析者: Michael Cabel   

 別名:

Microsoft: VirTool:INF/Autorun.gen!A;

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 すべての物理ドライブ内に自身のコピーを作成, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアまたはグレイウェアのパッケージとともにコンポーネントとして、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、作成されたファイルを実行します。


  詳細

ファイルサイズ 1,964,050 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年9月2日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアまたはグレイウェアのパッケージとともにコンポーネントとして、コンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Program Files%\MSNM\spoolvsc.exe - detected as BKDR_IRCFLOOD.CN
  • %Program Files%\MSNM\irsss.hlp - detected as TROJ_LAMEWAR.VTG

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Program Files%\MSNM\uninstall.uni
  • %Program Files%\MSNM\aliases.ini
  • %Program Files%\MSNM\Beclickz.dll
  • %Program Files%\MSNM\imds.hlp
  • %Program Files%\MSNM\ionfgs.hlp
  • %Program Files%\MSNM\mirc.ini
  • %Program Files%\MSNM\Refix.ocx
  • %Program Files%\MSNM\sysingb32.dll
  • %Program Files%\MSNM\systemac.dll
  • %Program Files%\MSNM\winregs.ocx

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\J_Y.exe
  • %Windows%\J-Y.exe
  • %System%\J_Y.exe

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\MSNM
  • %Program Files%\MSNM\download

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
J_Y = "%Windows%\J_Y.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\instyler

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • J_Y.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
open=J_Y.exe
shell\open\Command=J_Y.exe
shell\open\Default=1
shell\explore\Command=J_Y.exe

作成活動

ワームは、作成されたファイルを実行します。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_AUTORUN.YZB」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    BKDR_IRCFLOOD.CN
    TROJ_LAMEWAR.VTG

手順 3

「WORM_AUTORUN.YZB」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • J_Y = %Windows%\J_Y.exe

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • instyler

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。   %Program Files%\MSNM

手順 7

「WORM_AUTORUN.YZB」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
open=J_Y.exe
shell\open\Command=J_Y.exe
shell\open\Default=1
shell\explore\Command=J_Y.exe

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_AUTORUN.YZB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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