Trend Micro Security

WORM_AUTORUN.SAC

2012年10月9日
 解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 別名:

Packed.Win32.Krap.b [Kaspersky], Worm:Win32/Taterf.B [Microsoft]

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 169,597 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2009年2月18日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System%\dse235rgd0.dll
  • %System%\wedasgads0.dll

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\kxvo.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
kxva = "%System%\kxvo.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\IEHlprObj.IEHlprObj

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CE7C3CF0-4B15-11D1-ABED-709549C10000}

HKEY_CLASSES_ROOT\Interface\{CE7C3CEF-4B15-11D1-ABED-709549C10000}

HKEY_CLASSES_ROOT\TypeLib\{CE7C3CE2-4B15-11D1-ABED-709549C10000}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects\{CE7C3CF0-4B15-11D1-ABED-709549C10000}

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • uaacifr.cmd

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}5.com/hg2/ll.rar

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 5.854.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年2月18日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • kxva = "%System%\kxvo.exe"

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • IEHlprObj.IEHlprObj
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {CE7C3CF0-4B15-11D1-ABED-709549C10000}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\Interface
    • {CE7C3CEF-4B15-11D1-ABED-709549C10000}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\TypeLib
    • {CE7C3CE2-4B15-11D1-ABED-709549C10000}

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "2"
      To: Hidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = "1"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%System%\dse235rgd0.dll
%System%\wedasgads0.dll

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_AUTORUN.SAC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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