Trend Micro Security

WORM_AUTORUN.JBR

2013年4月10日
 解析者: Jaime Benigno Reyes   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 1,597,440 bytes
タイプ COM, EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月9日
ペイロード HOSTSファイルの改変

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\SystemCertificates\gom.exe - detected as TROJ_DLOADR.KZX

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\SystemCertificates\pbe.exe
  • {all physical drives other than %System Root%}\PhysicalDrive2.com

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\SystemCertificates\a.a - MSWINSCK.OCX

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random} = "%Application Data%\Microsoft\SystemCertificates\pbe.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\IniFileMapping\
Autorun.inf
Default = "@SYS:DoesNotExist"

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\SuperHidden
Type = "checkboxxx"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"checkbox"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = "3"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"2"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srservice
Start = "3"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"2"」となります。)

ワームは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\VSS

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\PhysicalDrive2.com

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
shell\Auto\command=PhysicalDrive2.com
shell=Auto

HOSTSファイルの改変

ワームは、ユーザが以下のWebサイトにアクセスできないように、システムのHOSTSファイルを改変します。

  • www.kasperskylab.co.kr
  • www.avira.com
  • www.avast.co.kr
  • www.eset.com
  • www.everyzone.com
  • www.hauri.co.kr
  • www.nprotect.com
  • alyac.altools.co.kr
  • ko-kr.albnpc.altools.com
  • ko-kr.albn.altools.com
  • kr.ahnlab.com
  • www.v3lite.com
  • v3clinic.ahnlab.com
  • helpdesk.nate.com
  • customer.buddybuddy.co.kr

ワームは、WindowsのHOSTSファイルに以下の文字列を追加します。

  • #0xD0.0x62.0xC.0x42 www.darkedenextreme.com
  • 127.0.0.1 www.kasperskylab.co.kr
  • 127.0.0.1 www.avira.com
  • 65.55.184.125 www.avast.co.kr
  • 127.0.0.1 www.eset.com
  • 127.0.0.1 www.everyzone.com
  • 127.0.0.1 www.hauri.co.kr
  • 65.55.184.125 www.nprotect.com
  • 127.0.0.1 alyac.altools.co.kr
  • 127.0.0.1 ko-kr.albnpc.altools.com
  • 127.0.0.1 ko-kr.albn.altools.com
  • 127.0.0.1 kr.ahnlab.com
  • 65.55.184.125 www.v3lite.com
  • 65.55.184.125 v3clinic.ahnlab.com
  • 127.0.0.1 helpdesk.nate.com
  • 127.0.0.1 customer.buddybuddy.co.kr


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_AUTORUN.JBR」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

     
    • TROJ_DLOADR.KZX

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random} = "%Application Data%\Microsoft\SystemCertificates\pbe.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\IniFileMapping\Autorun.inf
    • Default = "@SYS:DoesNotExist"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\SuperHidden
    • From: Type = "checkboxxx"
      To: Type = "checkbox"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = "3"
      To: Start = "2"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srservice
    • From: Start = "3"
      To: Start = "2"

手順 6

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\VSS
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Browser Helper Objects

手順 7

「WORM_AUTORUN.JBR」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • [AutoRun]
  • shell\Auto\command=PhysicalDrive2.com
  • shell=Auto

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Microsoft\SystemCertificates\a.a

手順 9

不正プログラム/グレイウェア/スパイウェアがHOSTSファイルに追加した文字列を削除します。

[ 詳細 ]
    • #0xD0.0x62.0xC.0x42 www.darkedenextreme.com
    • 127.0.0.1 www.kasperskylab.co.kr
    • 127.0.0.1 www.avira.com
    • 65.55.184.125 www.avast.co.kr
    • 127.0.0.1 www.eset.com
    • 127.0.0.1 www.everyzone.com
    • 127.0.0.1 www.hauri.co.kr
    • 65.55.184.125 www.nprotect.com
    • 127.0.0.1 alyac.altools.co.kr
    • 127.0.0.1 ko-kr.albnpc.altools.com
    • 127.0.0.1 ko-kr.albn.altools.com
    • 127.0.0.1 kr.ahnlab.com
    • 65.55.184.125 www.v3lite.com
    • 65.55.184.125 v3clinic.ahnlab.com
    • 127.0.0.1 helpdesk.nate.com
    • 127.0.0.1 customer.buddybuddy.co.kr

手順 10

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_AUTORUN.JBR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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