Trend Micro Security

WORM_AUTORUN.IYK

2014年1月9日
 更新者 : Rika Joi Gregorio

 別名:

Mal/SillyFDC-A(Sophos), W32/AutoRun.BSCV!worm(Fortinet), Win32.Worm.Autorun(Ikarus), a variant of Win32/Small.NCC worm(Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 266,240 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年1月6日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System%\{malware file name}.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\D_20866.nsl
  • {malware path}\ralog.dll
  • {Drive letter}:\D_20866.nsl
  • {Drive letter}:\D_20876.nsl
  • {Drive letter}:\D_20877.nsl

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %System%\rar.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\WinRAR
  • %System%\Debug
  • %System%\Debug\210271704
  • %System%\Debug\new

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
run = "%System%\{malware file name}.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {Drive letter}:\System Volume Information
  • {Drive letter}:\System Volume Information\com1.{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Drive letter}:\New Folder .exe
  • {Drive letter}:\System Volume Information\com1.{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\weasvc.pif

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
[Autorun]
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
open=
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
shell\open\Command=system~1\com1.{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\weasvc.pif
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
shell\open\Default=1
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
shell\explore\Command=system~1\com1.{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\weasvc.pif
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log

その他

ワームは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.528.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年1月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.529.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年1月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_AUTORUN.IYK」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

「WORM_AUTORUN.IYK」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • run = "%System%\{malware file name}.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\WinRAR
  • %System%\Debug
  • {Drive letter}:\System Volume Information

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\rar.exe
  • %System Root%\D_20866.nsl
  • {malware path}\ralog.dll
  • {Drive letter}:\D_20866.nsl
  • {Drive letter}:\D_20876.nsl
  • {Drive letter}:\D_20877.nsl

手順 7

「WORM_AUTORUN.IYK」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]


\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
[Autorun]
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
open=
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
shell\open\Command=system~1\com1.{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\weasvc.pif
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
shell\open\Default=1
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log
shell\explore\Command=system~1\com1.{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\weasvc.pif
\Device\HarddiskVolume3\System Volume Information\_restore{29EDEB88-DF1A-4606-99B7-5C846817BE9D}\RP{incrementing digit}\_restore{29JHGB88-DF1A-4606-99B7-5CGSU17BE9D}\change.log

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_AUTORUN.IYK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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