Trend Micro Security

WORM_AUTORUN.HBW

2012年10月8日
 解析者: Michael Cabel   

 別名:

Microsoft : Worm:Win32/Autorun.VW

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ポートを開き、不正リモートユーザからのコマンドを待機します。 ワームは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

ワームは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 23,040 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年2月2日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\phqghu.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer\Run
phqghu.exe = "%System%\phqghu.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
phqghu.exe = "%System%\phqghu.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
phqghu.exe = "%System%\phqghu.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
phqghu.exe = "%System%\phqghu.exe"

感染活動

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[Autorun]
ShellExecute=usbrun.exe
Action=Open folder to view files
Shell\Open\Command=usbrun.exe
Shell\Explore\Command=usbrun.exe

バックドア活動

ワームは、以下のポートを開き、不正リモートユーザからのコマンドを待機します。

  • TCP 3545

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.254.192

その他

ワームは、実行後、自身を削除します。

その他

マルウェアは、リムーバブルドライブ内で自身のコピーを参照するショートカットファイル(拡張子LNK)を作成します。作成されたファイルは、自身のファイル名として、リムーバブルドライブ内に存在するフォルダ名やファイル名を利用します。その後、マルウェアは、オリジナルフォルダおよびファイルを隠ぺいし、作成したファイルを正規のものとしてみせかけます。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.808.11
VSAPI パターンリリース日: 2011年2月2日
VSAPI パターンリリース日: 2/2/2011 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_AUTORUN.HBW」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer\Run
    • phqghu.exe = %System%\phqghu.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • phqghu.exe = %System%\phqghu.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • phqghu.exe = %System%\phqghu.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • phqghu.exe = %System%\phqghu.exe

手順 4

「WORM_AUTORUN.HBW」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[Autorun]
ShellExecute=usbrun.exe
Action=Open folder to view files
Shell\Open\Command=usbrun.exe
Shell\Explore\Command=usbrun.exe

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_AUTORUN.HBW」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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