Trend Micro Security

Worm.Win32.ZLOB.AGV

2019年6月13日
 更新者 : Kiyoshi Obuchi

 別名:

Win32/TrojanDownloader.Agent.NJO (ESET-NOD32); TrojanDownloader:Win32/Delf (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、バックドア活動の機能を備えていません。

ワームは、情報収集する機能を備えていません。


  詳細

ファイルサイズ 18,716 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2019年6月12日
ペイロード システムのレジストリの変更

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {All Drives after %System Root%}\UCX.EXE
  • %System%\UCX.EXE

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Apansoft

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
remotecontrol = "%System%\UCX.EXE"

他のシステム変更

ワームは、以下のファイルを削除します。

  • %System%\UCX.EXE

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters
Protocol_Catalog9 =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2
XSTUDIO_TCPIPDOG =

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1014 = %System%\mswsock.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000010
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1057 = %System%\vsocklib.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000011
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1058 = %System%\vsocklib.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1001 = %System\mswsock.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000001
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1002 = %System%\mswsock.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000002
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1003 = %System%\mswsock.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000003
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
1012 = %System%\mswsock.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000008
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\Parameters\
Protocol_Catalog9\Catalog_Entries\000000000012
PackedCatalogItem = {Hex Values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\WinSock2\XSTUDIO_TCPIPDOG
PathName = %System%\rundlll.dll

感染活動

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

バックドア活動

ワームは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません

ダウンロード活動

ワームは、以下のURLからファイルをダウンロードします。ワームは、ファイルが感染コンピュータ内に保存されると、ファイル名を変更します。

  • http://{BLOCKED}1.{BLOCKED}w.com/rundlll2.dll

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System%\rundlll.dll

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

情報漏えい

ワームは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

<補足>
インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {%System Root%より後のすべてのドライブ}\UCX.EXE
  • %System%\UCX.EXE


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.168.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年6月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.169.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年6月13日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • remotecontrol = %System%\UCX.EXE

手順 4

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\WinSock2
    • XSTUDIO_TCPIPDOG
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\WinSock2\Parameters
    • Protocol_Catalog9

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.Win32.ZLOB.AGV」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Worm.Win32.ZLOB.AGV」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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