Trend Micro Security

WORM.WIN32.KAXELA.AA

2018年11月26日
 解析者: Augusto II Remillano   

 別名:

W32/Winko.worm (NAI), GenPack:Win32.Worm.Winko.T (BitDefender)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 12,976 bytes
タイプ EXE
ファイル圧縮 NSPack
メモリ常駐 はい
発見日 2018年11月22日
ペイロード ファイルの作成, システムのレジストリの変更, ファイルのダウンロード

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\{eight random characters}.dll -> detected as WORM_AUTORUN.TA
  • %System%\del.bat - script responsible for the deletion of initially executed copy of the malware
  • {All drives}\autorun.inf

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{eight random characters}.exe
  • {All drives}\auto.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • winlogon.exe
  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • Service Name: {eight random characters}
    Display Name: {eight random characters}
    Start Type: SERVICE_AUTO_START
    Binary Pathname: %%System%\{eight random characters}.exe

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{eight random characters}
Enum =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{eight random characters
Security =

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

KEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{eight random characters}\Enum
0 = "Root\LEGACY_{eight random characters}\0000"

KEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{eight random characters}\Enum
Count = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{eight random characters}\Enum
Next Instance = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{eight random characters}\Security
Security = {value}

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
PCHealth\ErrorReporting
DoReport = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
PCHealth\ErrorReporting
ShowUI = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT
ReportBootOk = "1"

感染活動

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
open=auto.exe
shellexecute=auto.exe
shell\Auto\command=auto.exe

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版をダウンロードします。

  • http://nx.{BLOCKED}b.cn/soft//update.txt

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

<補足>
インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\{ランダムな8文字}.dll → 「WORM_AUTORUN.TA」として検出される
  • %System%\del.bat → 最初に実行されたマルウェアのコピーの削除を担うスクリプト
  • {すべてのドライブ}\autorun.inf

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{ランダムな8文字}.exe
  • {すべてのドライブ}\auto.exe

自動実行方法

ワームは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • サービス名: {ランダムな8文字}
  • 表示名: {ランダムな8文字}
  • スタートタイプ: SERVICE_AUTO_START
  • バイナリパス名: %%System%\{ランダムな8文字}.exe


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.642.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年11月22日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.643.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年11月23日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
  •  
    • {eight random characters}

手順 5

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {eight random characters}

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\PCHealth\ErrorReporting
    • From: DoReport = "0"
      To: DoReport = "{User Preference}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\PCHealth\ErrorReporting
    • From: ShowUI = "0"
      To: ShowUI = "{User Preference}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT
    • From: ReportBootOk = "1"
      To: ReportBootOk = "{User Preference}"

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\{eight random characters}.dll
  • %System%\del.bat

手順 8

「WORM.WIN32.KAXELA.AA」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
DATA_GENERIC
  • この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
  • 他のリムーバブルドライブ内の残りの "AUTORUN.INF" についても、この手順3.)から6.)を繰り返してください。
  • [検索結果]画面を閉じてください。
  • • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力してください。
      AUTORUN.INF
    3. 検索が終了したら、ファイルを選択し、メモ帳などテキストエディタを用いて開いてください。
    4. 以下の文字列が存在するか確認してください。
      DATA_GENERIC
    5. この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
    6. 他のリムーバブルドライブ内の残りの "AUTORUN.INF" についても、この手順3.)から5.)を繰り返してください。
    7. [検索結果]画面を閉じてください。

    手順 9

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM.WIN32.KAXELA.AA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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