Trend Micro Security

Worm.Win32.DISKWATHER.YYOQ

2019年3月8日
 解析者: John Donnie Celestre   

 別名:

Trojan.Win32.DLLhijack.ii (KASPERSKY); Win32/Korplug.KM trojan (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアまたはグレイウェアのパッケージとともにコンポーネントとして、コンピュータに侵入します。

ワームは、正規アプリケーションのものとよく似たファイル名を用いて、正規のファイルを装います。 ワームは、特定のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。 マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、特定の引数/パラメータ/コンポーネントが必要になります。もしくは、特定の環境で実行される必要があります。


  詳細

ファイルサイズ 7,680 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2019年2月21日
ペイロード 情報収集

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアまたはグレイウェアのパッケージとともにコンポーネントとして、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\MyFiles\hypertrm.org
  • %All Users Profile%\MyFiles\timedatestamp
  • %All Users Profile%\MyFiles\aGhmLnRtcA.tmp
  • %All Users Profile%\MyFiles\aHNjLnRtcA.tmp
  • %All Users Profile%\MyFiles\{2 fix characters}{8 random characters}
  • %All Users Profile%\MyFiles\hypertrm.exe ← legitimate .exe file
  • %All Users Profile%\MyFiles\uk1337BA1 ← encrypted file detected as Worm.Win32.DISKWATHER.YYOQ.component

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %AllUsersProfile%\khrmwtr.dll

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\MyFiles\HYPERTRM.dll

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • "%All Users Profile%\MyFiles\HYPERTRM.dll",AfxGetHttpRaquestMgr

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

ワームは、以下の不正なファイルまたはコンポーネントを追加します。

  • filelist.abc
  • sendinfo.abc
  • failed.abc

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %All Users Profile%\MyFiles

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • UniqueUDiskWather

その他

ワームは、正規アプリケーションのものとよく似たファイル名を用いて、正規のファイルを装います。

ワームが自身の不正活動を実行するためには、以下のコンポーネントが必要になります。

  • sendlist.abc

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = 1

マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、特定の引数/パラメータ/コンポーネントが必要になります。もしくは、特定の環境で実行される必要があります。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.858.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年3月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.859.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年3月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • hypertrm = %All Users Profile%\MyFiles\hypertrm.exe

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = 1
      To: Hidden = {user preference}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = 1
      To: CheckedValue = {user preference}

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\MyFiles\hypertrm.exe
  • %All Users Profile%\MyFiles\uk1337BA1
  • %All Users Profile%\MyFiles\HYPERTRM.dll
  • %All Users Profile%\MyFiles\hypertrm.org
  • %All Users Profile%\MyFiles\timedatestamp
  • %All Users Profile%\MyFiles\aGhmLnRtcA.tmp
  • %All Users Profile%\MyFiles\aHNjLnRtcA.tmp
  • %All Users Profile%\MyFiles\{2 fix characters}{8 random characters}
  • %AllUsersProfile%\khrmwtr.dll

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.Win32.DISKWATHER.YYOQ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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