Trend Micro Security

VBS_AUTORUN.MJSM

2012年10月9日
 解析者: Josephob   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。


  詳細

ファイルサイズ 1,793,672 bytes
タイプ VBS
メモリ常駐 はい
発見日 2012年1月30日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\Thumbs.vbs

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
avctrl = "wscript.exe %Windows%\Thumbs.vbs"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\VBSFile
@ = "Configuration Script"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「VBSCript Script File」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\VBSFile\DefaultIcon
@ = "%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-154"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%SystemRoot%\System32\wscript.exe,2」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • Thumbs.vbs

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AUTORUN]
open=wscript.exe Thumbs.vbs
icon=0
shell\install = &Install
shell\install\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\uninstall = &UnInstall
shell\uninstall\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\readme = &Read Me
shell\readme\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\help = &Help
shell\help\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\Open = &Open
shell\Open\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\Open\Default=1
shell\Run = &Run
shell\Run\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\Run\Default=1
shell\explore=Explorer
shell\explore\Command=Explorer.exe


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.744.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年1月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.745.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年1月31日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

註:検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。  
  • WSCRIPT.EXE

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • avctrl = "wscript.exe %Windows%\Thumbs.vbs"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\VBSFile
    • From: @ = "Configuration Script"
      To: @ = "VBSCript Script File"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\VBSFile\DefaultIcon
    • From: @ = "%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-154"
      To: @ = "%SystemRoot%\System32\wscript.exe,2"

手順 5

「VBS_AUTORUN.MJSM」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
AUTORUN]
open=wscript.exe Thumbs.vbs
icon=0
shell\install = &Install
shell\install\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\uninstall = &UnInstall
shell\uninstall\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\readme = &Read Me
shell\readme\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\help = &Help
shell\help\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\Open = &Open
shell\Open\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\Open\Default=1
shell\Run = &Run
shell\Run\command = wscript.exe Thumbs.vbs
shell\Run\Default=1
shell\explore=Explorer
shell\explore\Command=Explorer.exe

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「VBS_AUTORUN.MJSM」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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