Trend Micro Security

TSPY_ZBOT.YUYEL

2014年6月11日
 解析者: Jaime Benigno Reyes   

 別名:

Trojan-Spy.Win32.Zbot.tbuo (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 592,896 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年6月4日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\{random folder}\{random file name}.exe

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\drivers\{16 alphanumeric characters}.sys

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\{random folder}

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name} = "%User Temp%\{random folder}\{random file name}.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
ImagePath = "\SystemRoot\System32\Drivers\{16 alphanumeric characters}.sys"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
Group = "Boot Bus Extender"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
ErrorControl = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
Type = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
Start = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
Tag = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
DisplayName = "{malware file name}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
DB6 = {hex value}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{16 alphanumeric characters}
DB5 = {hex value}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
{random port}:TCP = "{random port}:TCP:*:Enabled:TCP {random port}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
{random port}:UDP = "{random port}:UDP:*:Enabled:UDP {random port}"


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.838.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年6月4日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.839.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年6月4日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.YUYEL」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name} = "%User Temp%\{random folder}\{random file name}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
    • {random port}:TCP = "{random port}:TCP:*:Enabled:TCP {random port}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
    • {random port}:UDP = "{random port}:UDP:*:Enabled:UDP {random port}"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {16 alphanumeric characters}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {random}

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random folder}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\drivers\{16 alphanumeric characters}.sys

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.YUYEL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

インストールの過程で追加された以下のレジストリキーには、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがデータのバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前データと比較することで追加されたレジストリキーを確認することが可能となります。なお、追加されたレジストリキーは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\{random}


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