TSPY_ZBOT.YUYAPQ
PWS:Win32/Zbot (Microsoft); Suspicious.Cloud.5 (Symantec); Gen:Variant.Zusy.64046 (BitDefender)
Windows
- マルウェアタイプ: スパイウェア
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化:
- 感染報告の有無: はい
概要
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
スパイウェアは、レジストリ値を変更し、Windowsのファイアウォールを無効にします。これにより、スパイウェアは、自身を検出されることなく不正活動を実行することが可能になります。
スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。
スパイウェアは、感染コンピュータから特定の情報を収集します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
- %Application Data%\{random filename}.{random extension}
- %Application Data%\Microsoft\Address Book\{user name}.wab
(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)
スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- Global\{GUID}
- Local\{GUID}
スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。
- explorer.exe
自動実行方法
スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Ydeb = "%Application Data%\{random filename}.exe"
他のシステム変更
スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
WAB
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key name}
スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更し、Windowsのファイアウォールを無効にします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
{port1}:UDP = "{port1}:UDP:*:Enabled:UDP {port1}"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
{port2}:TCP = "{port2}:TCP:*:Enabled:TCP {port2}"
Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更
スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。
情報漏えい
スパイウェアは、感染コンピュータから以下の情報を収集します。
- Data on Cookie files (URLs)
- Email-related information such as account names, email addresses, passwords, server data, and server port
- Email information stored in the user’s Windows Address Book (WAB) file
その他
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。
- http://www.google.com
- http://www.bing.com
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\WAB
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Run
- Ydeb = %Application Data%\{random filename}.exe
- Ydeb = %Application Data%\{random filename}.exe
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
- {port}:UDP = {port}:UDP:Enabled:UDP {port}
- {port}:UDP = {port}:UDP:Enabled:UDP {port}
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
- {port}:TCP = {port}:TCP:Enabled:TCP {port}
- {port}:TCP = {port}:TCP:Enabled:TCP {port}
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- %Application Data%\{random filename}.{random extension}
- %Application Data%\Microsoft\Address Book\{user name}.wab
手順 7
Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.YUYAPQ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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