Trend Micro Security

TSPY_ZBOT.TBM

2018年4月20日
 解析者: Johnlery Triunfante   

 別名:

Gen:Variant.Zbot.176 (BitDefender); VirTool:Win32/Injector (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。

スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 311,808 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年7月9日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{Random Folder 1}\{Random Filename 1}.exe → modified copy of itself.

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{Random Folder 2}\{Random Filename 2}.{Random Extension}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{Random Folder 1}
  • %Application Data%\{Random Folder 2}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Local\{GUID}
  • Global\{GUID}

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{GUID} = %Application Data%\{Random Folder 1}\{Random Filename 1}.exe

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{Random Key}
{Random Value Name} = {Hex Data}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnonBadCertRecving = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
EnableSPDY3_0 = 0

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • https://{BLOCKED}ure.com/s186/kwz.jpg

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Data on cookie files (URLs)
  • Email-related information such as account names, email addresses, passwords, server data, and server port
  • Email information stored in the user's Windows Address Book (WAB) file
  • Online banking credentials
  • Personal digital certificate

その他

スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

スパイウェアは、以下を実行します。

  • 環境設定ファイルの受信
    ※この環境設定ファイルは、自身のコピーの更新版をダウンロードするURLおよび収集された情報の送信先のURLを含む場合があります。また、この環境設定ファイルは、スパイウェアが情報を収集する標的となる、オンライン銀行および金融関連WebサイトのURL情報を含んでいることがあります。なお、環境設定ファイルの内容が変更されれば、監視するWebサイトのリストも変更される可能性があります。

<補足>
インストール

スパイウェアが作成して実行する以下のファイルは、改変された自身のコピーです。

  • %Application Data%\{Random Folder 1}\{Random Filename 1}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"で、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合は "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

情報漏えい

スパイウェアが収集する情報は以下のとおりです。

  • Cookie ファイル内のデータ(URL情報)
  • アカウント名やEメールアドレス、パスワード、サーバのデータ、サーバのポートといったEメールに関連する情報
  • ユーザのWindowsアドレス帳ファイル(拡張子WAB)内に保存されているEメール情報
  • オンライン銀行の認証情報
  • 個人用デジタル証明書


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.184.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年4月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.185.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年4月12日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnonBadCertRecving = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • EnableSPDY3_0 = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {GUID} = %Application Data%\{Random Folder 1}\{Random Filename 1}.exe

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.TBM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\{Random Key}
    • {Random Value Name} = {Hex Data}
  • %Application Data%\{Random Folder 1}
  • %Application Data%\{Random Folder 2}
  • %Application Data%\{Random Folder 2}\{Random Filename 2}.{Random Extension}


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