Trend Micro Security

TSPY_ZBOT.NZG

2013年4月15日
 解析者: Adrianne Chester Camat   

 別名:

Win32/Spy.Zbot.AAO (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 233,472 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月9日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{random value}\{random value}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\Identities\{random GUID}\Microsoft\Outlook Express\{Email Folder Names}.dbx
  • %Application Data%\Microsoft\Address Book\{Username}.wab

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random characters}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random characters} = %Application Data%\{random characters}\{random characters}.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random characters}
{random characters} = {random value}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random characters}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random characters}
"{random values}" = "{random values}"

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
"1406" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\0
"1609" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
"1609" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\2
"1609" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
"1406" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"3"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
"1609" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
"1406" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"3"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
"1609" = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

作成活動

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{Random characters}\{Random characters}.tmp
  • %Application Data%\{Random characters}\{Random characters}.{random extension}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

その他

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.848.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年4月9日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.849.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年4月10日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft
    • {Random Characters}

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Random GUID} = "%Application Data%\{Random Characters}\{Random Characters}.exe"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\0
    • From: "1609" = "1"
      To: "1609" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • From: "1406" = "1"
      To: "1406" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • From: "1609" = "1"
      To: "1609" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2
    • From: "1609" = "1"
      To: "1609" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • From: "1406" = "3"
      To: "1406" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • From: "1609" = "1"
      To: "1609" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • From: "1406" = "3"
      To: "1406" = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • From: "1609" = "1"
      To: "1609" = 0

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random characters}
  • %User Profile%\{random characters}\{random characters}.exe
  • %Application Data%\{random characters}.{random extension}

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random characters}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.NZG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.NZG」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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