Trend Micro Security

TSPY_ZBOT.EJSA

2015年1月10日
 解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

PWS:Win32/Zbot (Microsoft); Trojan-Spy.Win32.Zbot.urng (Kaspersky); Win32/Spy.Zbot.YW trojan (NOD32); Trojan.Zbot (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 399,061 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年1月10日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.bat
  • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.sfx.exe
  • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.exe
  • %Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.tmp
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.{random extension}
  • %Application Data%\{random folder 3}\{random file name 3}.{random extension}

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random folder 1}
  • %Application Data%\{random folder 2}
  • %Application Data%\{random folder 3}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random 1} = "%Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe "

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
WAB\WAB4
FirstRun = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
WAB\WAB4
OlkContactRefresh = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
WAB\WAB4
OlkFolderRefresh = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Privacy
CleanCookies = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DoNotAllowExceptions = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
EnableFirewall = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key 1}
{random 2} = "{random values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key 1}
{random 3} = "{random values}"

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}aff.com/wp-includes/css/gpa/config.bin
  • http://{BLOCKED}ff.com/wp-includes/css/gpa/gate.php

    スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.700
    初回 VSAPI パターンバージョン 11.338.03
    初回 VSAPI パターンリリース日 2014年12月11日
    VSAPI OPR パターンバージョン 11.339.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2014年12月12日

    手順 1

    Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 2

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 3

    Windowsをセーフモードで再起動します。

    [ 詳細 ]

    手順 4

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
      • {random 1} = "%Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe "
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\WAB\WAB4
      • FirstRun = "1"
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\WAB\WAB4
      • OlkContactRefresh = "0"
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\WAB\WAB4
      • OlkFolderRefresh = "0"
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Privacy
      • CleanCookies = "0"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
      • DoNotAllowExceptions = "0"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
      • EnableFirewall = "0"

    手順 5

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.bat
    • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.sfx.exe
    • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.exe
    • %Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe
  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
      • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.bat
      • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.sfx.exe
      • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.exe
      • %Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    5. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
      • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.bat
      • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.sfx.exe
      • %User Temp%\RarSFX{random}\Purchase-Order.exe
      • %Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 6

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.EJSA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。  

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\{random key 1}
    • {random 2} = "{random values}"

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\{random key 1}
    • {random 3} = "{random values}"
  • %Application Data%\{random folder 1}
  • %Application Data%\{random folder 2}
  • %Application Data%\{random folder 3}
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.tmp
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.{random extension}
  • %Application Data%\{random folder 3}\{random file name 3}.{random extension}


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