Trend Micro Security

TSPY_ZBOT.AZL

2010年2月12日
 解析者: adel   

 プラットフォーム:

Windows 98, ME, NT, 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。


  詳細

ファイルサイズ 32,768 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 なし
発見日 2010年2月11日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Windows\Network\MSPDB30.DLL

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Windows\Network\mspdb80.dll

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Windows\Network

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

  • EXPLORER.EXE
  • FIREFOX.EXE
  • IEXPLORE.EXE
  • MSIMN.EXE
  • OUTLOOK.EXE
  • SVCHOST.EXE

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
AppInit_DLLs = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Windows\Network\mspdb30.dll

(註:変更前の上記レジストリ値は、「 」となります。)

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DirectDraw\Parameters.A
(Default) =  

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
DirectDraw\Parameters.B
(Default) =  

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
LoadAppInit_DLLs = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
RequireSignedAppInit_DLLs = 0

ダウンロード活動

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。

情報収集

スパイウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Windows\Network\mspdb80.dll

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • https://{BLOCKED}gatti2012.ru/forum/Q47A1.php

その他

このスパイウェアのコードから、スパイウェアは、以下の機能を備えています。

  • Browse and upload files from the affected system
  • Download files, save them as temp files in %User Temp% folder then execute these files
  • Drop a batch file named NTLDR.BAT. This .BAT file contains a command to delete files found in the Windows folder and in the root folder, which is usually C:\ (may include system files which in turn may cause the system unbootable)
  • Log running processes and save it to the dropped file MSPDB80.DLL
  • Steal and delete Cookies
  • Steal FTP and POP credentials

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 6.843.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年2月12日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.AZL」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\DirectDraw
    • Parameters.A
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\DirectDraw
    • Parameters.B

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • LoadAppInit_DLLs = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • RequireSignedAppInit_DLLs = 0

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • AppInit_DLLs = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Windows\Network\mspdb30.dll
    • AppInit_DLLs =  


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