Trend Micro Security

TSPY_YUNSIP.OPX

2013年9月16日
 解析者: Joie Salvio   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 31,232 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年9月6日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\Windowsxp.ini
  • %System%\64to32.dll
  • %System%\Windows32.dll
  • %System%\Windowsxp32.ini

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_64TO32

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\64to32

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{6E28339B-7A2A-47B6-AEB2-46BA53782379}

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{E92B03AB-A707-11d2-9CBD-0000F87A369H}

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{E9C0568A-0146-9ACE-2347-9ACE13568ABD}

HKEY_CLASSES_ROOT\Interface\{4CF9A0D2-ED75-40CB-98C0-36DF6A30E040}

HKEY_CLASSES_ROOT\TypeLib\{A2D5957F-6D1A-44CE-BFBA-D448EAAB8781}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6E28339B-7A2A-47B6-AEB2-46BA53782379}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{E92B03AB-A707-11d2-9CBD-0000F87A369H}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{E9C0568A-0146-9ACE-2347-9ACE13568ABD}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
Interface\{4CF9A0D2-ED75-40CB-98C0-36DF6A30E040}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
TypeLib\{A2D5957F-6D1A-44CE-BFBA-D448EAAB8781}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects\{6E28339B-7A2A-47B6-AEB2-46BA53782379}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects\{E92B03AB-A707-11d2-9CBD-0000F87A369H}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects\{E9C0568A-0146-9ACE-2347-9ACE13568ABD}

HKEY_CLASSES_ROOT\BhoPlugin.EyeOnIE.1

HKEY_LOCAL_MACHINE\BhoPlugin.EyeOnIE

HKEY_LOCAL_MACHINE\BhoPlugin.EyeOnIE.1

HKEY_CLASSES_ROOT\BhoPlugin.EyeOnIE

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
AppInit_DLLs = "Windows32"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\SvcHost
netsvcs = "{original list of service names} 64to32"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{original list of service names}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\Session Manager
ExcludeFromKnownDlls = "usp10.dll"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""」となります。)

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://do.{BLOCKED}8.com/main/m0816.txt
  • http://x3.{BLOCKED}9.com/ico/m816.exe
  • http://{BLOCKED}.160.149/wpad.dat
  • http://host.{BLOCKED}6.com/main/main0816.txt
  • http://sub.{BLOCKED}5.com/ico/main816.exe

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、コンピュータ内の各フォルダに以下のファイルを作成します。

  • usp10.dll


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.274.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年9月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.275.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年9月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
    • LEGACY_64TO32
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • 64to32
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {6E28339B-7A2A-47B6-AEB2-46BA53782379}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {E92B03AB-A707-11d2-9CBD-0000F87A369H}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {E9C0568A-0146-9ACE-2347-9ACE13568ABD}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\Interface
    • {4CF9A0D2-ED75-40CB-98C0-36DF6A30E040}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\TypeLib
    • {A2D5957F-6D1A-44CE-BFBA-D448EAAB8781}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {6E28339B-7A2A-47B6-AEB2-46BA53782379}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {E92B03AB-A707-11d2-9CBD-0000F87A369H}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {E9C0568A-0146-9ACE-2347-9ACE13568ABD}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\Interface
    • {4CF9A0D2-ED75-40CB-98C0-36DF6A30E040}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\TypeLib
    • {A2D5957F-6D1A-44CE-BFBA-D448EAAB8781}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MicrosoftWindows\CurrentVersion\Explorer\Browser Helper Objects
    • {6E28339B-7A2A-47B6-AEB2-46BA53782379}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Browser Helper Objects
    • {E92B03AB-A707-11d2-9CBD-0000F87A369H}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Browser Helper Objects
    • {E9C0568A-0146-9ACE-2347-9ACE13568ABD}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • BhoPlugin.EyeOnIE.1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE
    • BhoPlugin.EyeOnIE
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE
    • BhoPlugin.EyeOnIE.1
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • BhoPlugin.EyeOnIE

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • From: AppInit_DLLs = "Windows32"
      To: AppInit_DLLs = ""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager
    • From: ExcludeFromKnownDlls = "usp10.dll"
      To: ExcludeFromKnownDlls = ""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SvcHost
    • From: netsvcs = "{original list of service names} 64to32"
      To: netsvcs = "{original list of service names}"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
 
  • %System%\Windowsxp.ini
  • %System%\64to32.dll
  • %System%\Windows32.dll
  • %System%\Windowsxp32.ini

手順 6

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_YUNSIP.OPX」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください