Trend Micro Security

TSPY_SPYEYE.SMH

2013年11月26日
 解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

Trojan:Win32/EyeStye.N (Microsoft); PWS-Spyeye.bf (Mcafee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

スパイウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。


  詳細

ファイルサイズ 103,936 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年4月22日
ペイロード ファイルおよびプロセスの隠ぺい, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\WinOldFileq\83A494211D5.exe

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System Root%\WinOldFileq\73849889D109167 - configuration file

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\WinOldFileq

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
1H6WZB8FZVUX3EZXSPJSZYKX = %System Root%\WinOldFileq\83A494211D5.exe /q

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\PhishingFilter
EnabledV8 = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\PhishingFilter
ShownServiceDownBalloon = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Recovery
ClearBrowsingHistoryOnExit = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnOnPostRedirect = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnOnIntranet = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = "0"

バックドア活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}artemov.com

ルートキット機能

スパイウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 8.357.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年8月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • 1H6WZB8FZVUX3EZXSPJSZYKX = %System Root%\WinOldFileq\83A494211D5.exe /q
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter
    • EnabledV8 = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter
    • ShownServiceDownBalloon = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Recovery
    • ClearBrowsingHistoryOnExit = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnOnPostRedirect = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnOnIntranet = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = 0

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %System Root%\WinOldFileq   

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_SPYEYE.SMH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_SPYEYE.SMH」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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