Trend Micro Security

TSPY_POSLUSY.A

2014年12月8日

 別名:

Infostealer.Dexter (Symantec), not-a-virus:NetTool.Win32.Tor.v (Kaspersky), Trj/Genetic.gen (Panda), TR/Hijacker.Gen (Avira)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このスパイウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

スパイウェアは、「LusyPOS」として知られる新しいPOSマルウェアのファミリで、 POSマルウェア「Dexter」および「ChewBacca」と類似した特徴を備えています。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 4,028,416 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年12月2日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • {malware path}\mbambservice.exe - deleted afterwards
  • {malware path}\ibcurl.dll - deleted afterwards
  • {malware path}\zlib1.dll - deleted afterwards
  • %Application Data%\VeriFone32\libcurl.dll - library component containing curl functions
  • %Application Data%\VeriFone32\mbambservice.exe - legitimate TOR
  • %Application Data%\VeriFone32\zlib1.dll - library component containing data compression functions

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\VeriFone32\verifone32.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • iexplore.exe

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\VeriFone32

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • prowin32Mutex

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • iexplore.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
VeriFone32 = "%Application Data%\VeriFone32\verifone32.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Verifone32
Digitb00 = "{GUID}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Associations
Software\\Microsoft\\Windows\\CurrentVersion\\Internet Settings\\Zones\\0 = ".exe;.bat;.reg;.vbs;"

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Verifone32

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}jjwzjopq.onion/d/gw.php
  • http://{BLOCKED}gxeqmvsugz.onion/d/gw.php

スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

スパイウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、後に削除されます。

  • {malware path}\mbambservice.exe
  • {malware path}\ibcurl.dll
  • {malware path}\zlib1.dll

スパイウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、"cURL"のファンクションを含むライブラリコンポーネントです。

  • %Application Data%\VeriFone32\libcurl.dll

スパイウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、正規の匿名通信システム「The Onion Router(Tor)」です。

  • %Application Data%\VeriFone32\mbambservice.exe

スパイウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、データ圧縮機能を含むライブラリコンポーネントです。

  • %Application Data%\VeriFone32\zlib1.dll

スパイウェアは、すべての実行中プロセスのメモリを読み込み、以下のプロセスを除くクレジットカード情報のダンプを取得します。

  • wmiprvse.exe
  • LogonUI.exe
  • svchost.exe
  • iexplore.exe
  • explorer.exe
  • System
  • smss.exe
  • csrss.exe
  • winlogon.exe
  • lsass.exe
  • spoolsv.exe
  • alg.exe
  • wuauclt.exe
  • firefox.exe
  • chrome.exe
  • devenv.exe

スパイウェアは、以下の情報を送信します。

  • page= mutex
  • ump= クレジットカード情報
  • unm= ユーザ名
  • cnm= コンピュータ名
  • spec= オペレーティングシステム(OS)のアーキテクチャ
  • query= OSのバージョン
  • val= {value}
  • var= バージョン
  • view = 実行中プロセス


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Verifone32

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Verifone32
    • Digitb00 = "{GUID}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Associations
    • Software\\Microsoft\\Windows\\CurrentVersion\\Internet Settings\\Zones\\0 = ".exe;.bat;.reg;.vbs;"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • VeriFone32 = "%Application Data%\VeriFone32\verifone32.exe"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\VeriFone32

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_POSLUSY.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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