Trend Micro Security

TSPY_NEGASTEAL.LO

2018年6月1日
 解析者: Kiyoshi Obuchi   

 別名:

Backdoor.Win32.Androm.pigg (Kaspersky) ; Backdoor.Androm!ZL7flLQA33g (Yandex); a variant of MSIL/Kryptik.NHU (Esset)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 220,160 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2018年3月16日
ペイロード ファイルの作成, 情報収集, システム情報の収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Merrill Lynch & Co Inc\Merrill Lynch & Co Inc.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\Merrill Lynch & Co Inc

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\Current Version\Run
Merrill Lynch & Co Inc = "%Application Data%\Merrill Lynch & Co Inc\Merrill Lynch & Co Inc.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
EnableLUA = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

作成活動

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\ScreenShot\screen.jpeg --> Screenshot of the machine

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

情報漏えい

スパイウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • Username and Password from the following applications:
    • Google Chrome
    • Opera
    • Yandex
    • Firefox
    • Internet Explorer
    • Apple
    • Sea Monkey
    • Comodo
    • Coolnovo
    • SRWare Iron
    • Torch Browser
    • VCbrowser
    • Eudora
    • Thunderbird
    • Postbox
    • Flock
    • Filezilla
    • WinSCP 2
    • FlashFXP
    • FTP Navigator
    • jDownloader
    • Paltalk
    • Purple
    • Smart FTP
    • Opera Mail
    • TheBat
  • User Name
  • Computer Name
  • IP Address
  • OS Name
  • OS Version Platform
  • OS Version
  • Processor Name
  • Screenshots
  • Mother Board Serial Number
  • System Drives
  • Keystroke
  • Webcam capture

情報収集

スパイウェアは、SMTPを用いて、自身が収集した情報を以下のEメールアドレスに送信します。

  • {BLOCKED}test3@zoho.com

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://{BLOCKED}p.{BLOCKED}s.org


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.196.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年3月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.197.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年3月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TSPY_NEGASTEAL.LO」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\Current Version\Run
    • Merrill Lynch & Co Inc = "%Application Data%\Merrill Lynch & Co Inc\Merrill Lynch & Co Inc.exe"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • From: EnableLUA = "0"
      To: EnableLUA = "1"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Merrill Lynch & Co Inc

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_NEGASTEAL.LO」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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