Trend Micro Security

TSPY_MIUREF.AL

2014年12月8日
 解析者: Adrian Cofreros   

 別名:

Trojan:Win32/Miuref.F(Microsoft),Trojan.Win32.VBKryjetor.xb(Kaspersky),a variant of Win32/Injector.BOVR trojan(NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 134,560 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年11月28日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\{random folder name 2}\{malware file name}.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\Cab{random}.tmp - will be deleted afterwards
  • %User Temp%\Tar{random}.tmp - will be deleted afterwards
  • %AppDataLocal%\{random folder name 2}\{GUID}

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\{random folder name 2}
  • %AppDataLocal%\{random folder name}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random folder name 2} = "%AppDataLocal%\{random folder name 2}\{malware file name}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random folder} = "{regsvr32.exe or %System%\regsvr32.exe} "%AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.dll"" <-Created autostart for component

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{name based on random folder}

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{name based on random folder}
{GUID} = "{hex value data}"

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.dll
  • %AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.txt
  • %AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.dat
  • %AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.idx
  • %AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.lck

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Operating system version
  • Device information
  • System boot information
  • Windows Management Instrumentation informations(BIOS,Video Controller,Display Configuration)
  • Processor information

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}9.{BLOCKED}9.112.229

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.microsoft.com

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}7.{BLOCKED}3.6.72:443
  • 1.{BLOCKED}ounter.info:443
  • 2.{BLOCKED}ounter.info:443
  • 3.{BLOCKED}ounter.info:443
  • 4.{BLOCKED}ounter.info:443
  • 5.{BLOCKED}ounter.info:443
  • {BLOCKED}ces24.org:443
  • {BLOCKED}chpage.com:443
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}7.180.154:443

スパイウェアが作成する以下のファイルは、後に削除されます。

  • %User Temp%\Cab{random}.tmp
  • %User Temp%\Tar{random}.tmp

スパイウェアが収集する情報は、以下のとおりです。

  • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
  • デバイス情報
  • システムブート情報
  • Windows Management Instrumentation情報(BIOS、Video Controller、Display Configuration)
  • プロセッサ情報

スパイウェアは、以下の不正活動を行います。

  • 自身または他のダウンロードされたコンポーネントを読み込み/挿入し、プロセスを実行
  • コンポーネント/環境設定/ファイルのダウンロード
  • ダウンロードされたコンポーネントのため自動実行レジストリを作成
  • Chromeの拡張機能をインストールおよびFirefoxのアドオンを挿入(click fraudも含むことが可能)
  • リダイレクションおよび新規通信のための情報を受信
  • コンピュータ(GUIDおよびコンピュータ名)の感染を通知

スパイウェアは、SMTPサーバの情報を受信し、通信、Eメールの作成および送信を行うことが可能です。

「{random folder}」は、「{random folder name}」または「{random folder name 2}」となることがあります。

スパイウェアは、ルートキット機能を備えていません。

スパイウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.322.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年12月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.323.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年12月6日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {name based on random folder}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random folder name 2} = "%AppDataLocal%\{random folder name 2}\{malware file name}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random folder} = "{regsvr32.exe or %System%\regsvr32.exe} "%AppDataLocal%\{random folder}\{random file name}.dll""

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\{random folder name 2}
  • %AppDataLocal%\{random folder name}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Cab{random}.tmp
  • %User Temp%\Tar{random}.tmp

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_MIUREF.AL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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