Trend Micro Security

TSPY_LIMITAIL.TH

2014年8月6日
 解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

Infostealer.Limitail(Symantec), Troj/Malit-K(Sophos), RAR/Agent.Y trojan(Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 1,530,880 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2014年4月1日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Profile%\rw24y4j3b4\23405.vbs
  • %User Profile%\rw24y4j3b4\50298.cmd
  • %User Profile%\rw24y4j3b4\CQKnmIrQlweL.QNI
  • %User Profile%\rw24y4j3b4\run.vbs
  • %User Profile%\rw24y4j3b4\SAPWrwPKKweA.MHU
  • %User Profile%\rw24y4j3b4\SeZPJx.UYA
  • %User Temp%\dw.log
  • %User Temp%\logoff.txt

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Profile%\rw24y4j3b4\update.exe - non-malicious

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Profile%\rw24y4j3b4
  • %Application Data%\Microsoft\Backups

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを作成してシステムのプロセスに常駐します。

  • RegSvcs.exe

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • created RegSvcs.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
rw24y4j3b4 = "%User Profile%\rw24y4j3b4\23405.vbs"

スパイウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\RegSvcs.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Browser Cache Usernames/Password (Chrome, IE,Safari,Opera)
  • Internet Download Manager Credentials
  • Smart FTP & Core FTP Credentials
  • Computer Information (Computer Name, IP Address, Diskspace, OS version/platform, Firewall Installed, AV Installed)
  • Clipboard Data (w/ Window Title)
  • Keystroke (w/ Window Title)

情報収集

スパイウェアは、SMTPを用いて、自身が収集した情報を以下のEメールアドレスに送信します。

  • {BLOCKED}ards@{BLOCKED}dimex.cl

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://www.{BLOCKED}.ru/en-EN/index.php


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.690.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年3月28日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.691.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年3月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • rw24y4j3b4 = "%User Profile%\rw24y4j3b4\23405.vbs"

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\rw24y4j3b4
  • %Application Data%\Microsoft\Backups

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\dw.log
  • %User Temp%\logoff.txt
  • %User Startup%\RegSvcs.exe

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_LIMITAIL.TH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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