Trend Micro Security

TSPY_INJECTO.KRS

2013年3月26日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Trojan:Win32/Sisproc (Microsoft), Artemis!EBC7741E6E01 (McAfee), Backdoor.Trojan (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、リモートサイトから他のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年3月21日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、リモートサイトから以下のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_DLOAD.KRS

感染ポイント

スパイウェアは、以下のWebサイトからダウンロードされたファイルとして、コンピュータに侵入します。

  • http://www.{BLOCKED}a.com/rgboard/data/skins/paper.gif

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\w7e89.tmp - also detected as TSPY_INJECTO.KRS (deleted afterwards)
  • %System%\shellservice.exe - also detected as TSPY_INJECTO.KRS
  • %System%\themeservics.dll - also detected as TSPY_INJECTO.KRS
  • %User Temp%\SVCHOST.exe - detected as BKDR_AGENT.KSI

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

スパイウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Temp%\~tmp000.tmp
  • %Temp%\~tmp000.tmp~

(註:%Temp%フォルダは、標準設定では "C:\Windows\Temp" です。)

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • spoolsv.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "explorer.exe,shellservice.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"Explorer.exe"」となります。)

バックドア活動

スパイウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute %User Temp%\13785.tmp
  • Remote shell
  • Set connection interval to the C&C server
  • Set number of connection attempts to the C&C server

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}a.co.kr/rgboard/rgboard/view_in.php

スパイウェアは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Computer Name
  • Registered Owner
  • Registered Organization
  • OS Installation Date

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.812.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年3月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.813.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年3月21日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TSPY_INJECTO.KRS」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

     
    • TROJ_DLOAD.KRS

手順 3

「TSPY_INJECTO.KRS」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

    • BKDR_AGENT.KSI

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "explorer.exe,shellservice.exe"
      To: Shell = "Explorer.exe"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Temp%\13785.tmp
  • %Temp%\~tmp000.tmp
  • %Temp%\~tmp000.tmp~

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_INJECTO.KRS」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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