Trend Micro Security

TSPY_GOLROTED.SJG

2017年1月24日
 解析者: Byron Jon Gelera   

 別名:

TrojanSpy:MSIL/Golroted.E (Microsoft); Troj/Hawkeye-LH (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。


  詳細

ファイルサイズ 1,267,173 bytes
タイプ DOC
メモリ常駐 はい
発見日 2017年1月17日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 画像の表示

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のフォルダを追加します。

  • %Application Data%\rgx

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\rgx\abe.icm
  • %Application Data%\rgx\bdr.icm
  • %Application Data%\rgx\blv.pdf
  • %Application Data%\rgx\cff.bmp
  • %Application Data%\rgx\cwn.mp3
  • %Application Data%\rgx\djh.ppt
  • %Application Data%\rgx\ffs.mp4
  • %Application Data%\rgx\fgo.txt
  • %Application Data%\rgx\fhm.ppt
  • %Application Data%\rgx\gvi.ppt
  • %Application Data%\rgx\hpk-jxe
  • %Application Data%\rgx\ipg.mp4
  • %Application Data%\rgx\jxw.docx
  • %Application Data%\rgx\kkj.ppt
  • %Application Data%\rgx\lak.exe
  • %Application Data%\rgx\lkt.pdf
  • %Application Data%\rgx\nmh.bmp
  • %Application Data%\rgx\nur.ppt
  • %Application Data%\rgx\piq.icm
  • %Application Data%\rgx\sdq.bmp
  • %Application Data%\rgx\sgm.ico
  • %Application Data%\rgx\siu.icm
  • %Application Data%\rgx\spd
  • %Application Data%\rgx\sth.dat
  • %Application Data%\rgx\stx.icm
  • %Application Data%\rgx\ucm.icm
  • %Application Data%\rgx\uxu.ico
  • %Application Data%\rgx\vul.jpg
  • %Application Data%\rgx\vvq.docx
  • %Application Data%\rgx\vvr.ppt
  • %Application Data%\rgx\vwn.mp3
  • %Application Data%\rgx\vxm.mp4
  • %Application Data%\rgx\wjw.pdf
  • %Application Data%\rgx\wma.jpg
  • %Application Data%\rgx\xrd.docx
  • %Application Data%\rgx\xtt.docx
  • %Application Data%\rgx\LOSNK

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\Slip copy.com <-- Will be executed after the user clicks the package on the document

スパイウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\pidloc.txt --> contains full name and path of malware
  • %User Temp%\holdermail.txt
  • %User Temp%\holderwb.txt
  • %Application Data%\pid.txt --> contains the process id of the malware

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %Application Data%\rgx\lak.exe hpk-jxe
  • %Application Data%\rgx\lak.exe %Application Data%\rgx\LOSNK
  • vbc.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Microsoft\Windows\
CurrentVersion\Run
WindowsUpdate = "%Application Data%\rgx\lak.exe %Application Data%\rgx\hpk-jxe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User preference}」となります。)

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer name
  • Local Date and Time
  • Installed Language
  • .Net Version
  • Operating System Platform
  • Operating System Version
  • Internal IP Address
  • External Ip Address
  • Installed Antivirus
  • Installed Firewall
  • Key logs
  • Clipboard logs
  • Computer Screenshot
  • Account information from:
    • Bitcoin
    • Minecraft
    • Steam
    • Internet Download Manager
    • jDownloader

スパイウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Thunderbird
  • Eudora
  • Internet Account Manager
  • MS Outlook
  • Outlook Express
  • MS Outlook 2002/2003/2007/2010
  • Google Desktop
  • Google Talk
  • MSN Messenger
  • Windows Mail
  • Windows Live Mail
  • Yahoo! Mail
  • Group Mail Free
  • IncrediMail
  • Gmail
  • Hotmail
  • Netscape Mail
  • Outlook 2013

スパイウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Internet Explorer
  • Firefox
  • Chrome
  • Opera
  • Safari
  • SeaMonkey

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://whatismyipaddress.com/


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 13.162.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年1月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.163.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年1月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WindowsUpdate = "%Application Data%\rgx\lak.exe %Application Data%\rgx\hpk-jxe"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "1"
      To: Hidden = {User preference}

手順 6

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\rgx\

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Slip copy.com
  • %Application Data%\pid.txt
  • %Application Data%\pidloc.txt
  • %User Temp%\holdermail.txt
  • %User Temp%\holderwb.txt

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_GOLROTED.SJG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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