Trend Micro Security

TSPY_FUCOBHA.AD

2012年10月9日
 解析者: Christopher Daniel So   
 別名:

TrojanSpy:Win32/Fucobha.A (Microsoft), Backdoor.Hormesu (Symantec), BackDoor-EZI (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows, XP, Windows Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、特定のコマンドを実行し、感染コンピュータにインストールされているネットワークアダプタの詳細情報を収集します。またスパイウェアは、特定のコマンドを実行し、感染コンピュータと同じネットワーク上にある他のコンピュータのリストを収集します。

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE, DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2011年10月29日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\wdmaud.drv - also detected by Trend Micro as TSPY_FUCOBHA.AD
  • {malware path}\photo19.png

(註：%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • Computer's host name
  • Current IP address
  • Proxy server (if any)
  • Current logged on user name
  • System directory (%System%)
  • Default code page
  • Operating system version and service pack

(註：%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://www.{BLOCKED}nsw.net/jd2/upload.aspx?filepath=info&filename={computer name}_{current IP address}.jpg
  • http://www.{BLOCKED}nsw.net/jd2/order/{computer name}_{current IP address}.jpg
  • http://www.{BLOCKED}nsw.net/jd2/upload.aspx?filepath=ok&filename={computer name}_{current IP address}.jpg

感染活動

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

スパイウェアは、ルートキット機能を備えていません。

ダウンロード活動

スパイウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

その他

スパイウェアが収集する情報は、以下のとおりです。

  • 感染コンピュータのホスト名
  • 現在のIPアドレス
  • プロキシサーバ（使用している場合）
  • 現在ログインしているユーザ名
  • システムディレクトリ（%System%）
  • 既定のコードページ
  • オペレーティングシステム（OS）のバージョンおよびサービスパック

また、スパイウェアは、以下のコマンドを実行し、感染コンピュータにインストールされているネットワークアダプタの詳細情報を収集します。

  • ipconfig /all

さらに、スパイウェアは、以下のコマンドを実行し、感染コンピュータと同じネットワーク上にある他のコンピュータのリストを収集します。

  • net view

スパイウェアは、これらのコマンドによって収集した情報を上記の収集リストに追加します。

スパイウェアは、作成した以下のファイルを開き、自身の不正活動を隠ぺいします。

  • ＜スパイウェアのパス名＞\photo19.png

スパイウェアが作成する以下のファイルは、このスパイウェアとして検出されます。

  • %Windows%\wdmaud.drv

スパイウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.530.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年10月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.531.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年10月29日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\wdmaud.drv
  • {malware path}\photo19.png

手順 4

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_FUCOBHA.AD」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか？　アンケートにご協力ください